TOEICって初めて受けるから、何から始めていいか分からないのよね。本屋さんにいって、TOEICの本を色々買ってみたの。役に立つかしら。
お母さん、攻略ってついた本、いっぱい買っていたね。
うーん・・・。くま美さんは、久しぶりに英語をやるのよね。
TOEIC攻略本から始めるのは、ちょっと危険かもしれないわ。
ええっ!!
TOEICを初めて受けるときには、まずは目標スコアと今の実力の差を確認するところから。
最初に攻略法から入っていくと全体像がつかめず、また自分の得意・不得意が分からないので効率よく勉強を進めていきにくいです。
具体的には次の3ステップで進めていくのがおすすめ!
① TOEICテストについて知り目標スコアを決める
② 家でTOEICの模試をやってみて今の自分の実力を知る
③ 模試の結果を元に勉強法を決める
ステップ 1: TOEICテストの構成を知り目標スコアを決める
まずはTOEICがどういったものか見ていき、その上で目標スコアを決めていきましょう。
TOEICテストの構成
TOEICテストはリスニング問題100問(45分)とリーディング問題100問(75分)で構成された合計200問(2時間)のテストです。
リスニングテストは4つのパート、リーディングテストは3つのパートで構成されています。各パートの内容は、次のとおり。
パート | 問題内容 |
---|---|
パート1 6問 | 写真描写問題 1枚の写真を説明している文を4つの選択肢から選ぶ。 写真のみ印刷されている。 |
パート2 25問 | 応答問題 1つの質問に対して適切な応答を3つの選択肢から選ぶ。 質問も応答も印刷されていない。 |
パート3 39問 | 会話問題 会話を聞き、それに対する質問への答えを4つの選択肢から選ぶ。 質問と選択肢は印刷されている。 |
パート4 30問 | 説明文問題 説明文を聞き、それに対する質問への答えを4つの選択肢から選ぶ。 質問と選択肢は印刷されている。 |
パート5 30問 | 短文穴埋め問題 短文のなかで抜けて入る部分に入る単語を4つの選択肢から選択。 文法問題であることが多い。 |
パート6 16問 | 長文穴埋め問題 長文のなかで抜けて入る部分に入る単語を4つの選択肢から選ぶ。 |
パート7 前半 29問 | 長文読解(1つの文書) 長文に対する質問への答えを4つの選択肢から選ぶ。 1つの問題文に対して2~4個の質問がある。 |
パート7 後半 25問 | 長文読解(複数の文書) 2つ以上の関連する長文が1セットになっており、これに対する質問への答えを4つの選択肢から選ぶ。 1つの問題文に対して5個の質問がある。 |
TOEICの目標スコアを決める
TOEICテストの概要が確認できたら、次に目標スコアを考えます。
初めてTOEICを受けるときには、目標スコアと今の実力の差を確認することが大事!
差を確認することで、どうやったら目標に到達できるのか、勉強方法やスケジュールを効率的に考えていくことができます。
そのために、まずは「TOEICで何点取りたい」という目標地点をはっきりさせていきましょう。
参考として2017年にTOEICを受けた人の点数を見てみます。
545点~595点を取る人の数が一番多いですよね。
*参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会「2017年度受験者数と平均スコア」p.6
一般的に履歴書に書けるTOEICの点数も600点からとなっていますが、それは600点が平均よりもちょっと高めのスコアだから。
もし「何点か決められない」と言う場合には、とりあえず600点を目標にしていきましょう。
ですがTOEICスコアを再就職や転職活動に役立てたいなら、最終的なゴールはもう少し高めにしておく方が良いですね。
詳しくはTOEICスコアの目安を解説記事で解説していますが、英語力アピールなら700点以上、英語を使う仕事に就きたい場合は800点以上を狙っていきたいところ。
なお、もし勤務中の会社で英語力をアピールしたいのであれば、社内でTOEICテストの点数に対する評価を確認してみましょう。
会社によってはTOEICの受験料金を払ってくれる制度があったりするので、要チェックですよ^^
なお昇進の条件としてTOEICの点数を設定している場合には、TOEIC600点または700点以上を目標スコアとしているところが多いものの、英語を特に重要視している企業では800点以上が条件となっていることもあります。
何に使うかによって、目標とすべきスコアは変わってきます。
まずはTOEICを受ける目的に応じて、あなたの目標スコアを設定していきましょう。
初めてのTOEIC 2: TOEICの模試をやって今の自分の実力を知る
目標のTOEICの点数を決めたら、次に家でTOEIC模試を行い、今の自分の実力を確認していきます。
このステップは非常に大事!
もちろん実際にTOEICテストを受ければ実力は分かりますが、そのためにはテストの日まで待たなければいけませんし、受験料もかかってきます。
本番と出来る限り同じ環境を整えて家で模試を行えば、より手軽に今の実力を測定することができるのです。
模試の効果を十二分に引き出す方法をご紹介しますね。
まずは公式問題集を準備する
模試をやるときには、まず、公式TOEIC問題集を準備してください。
もちろん既にお持ちのTOEICの模試本があれば、それでもOK。
ただ、お値段的には他の模試本より高いものの、TOEICを受けるなら公式問題集は必携本。
TOEICテストを開発しているETS(Educational Testing Service) が問題を作成しているので、本番での問題の出題のされ方・傾向を知るのにも役立ちますよ。
TOEIC模試を本番と同じように実施できる環境を用意する
次に、TOEIC模試を本番と出来る限り同じ環境で実施しましょう。
具体的には、2時間の間、まったく中断なくTOEIC模試ができる環境を準備してください。
リスニングパートの音声を流すための機器も準備します。
仕事や子育てで忙しい場合には、土日に家族の協力をお願いしたり、子供が寝ている時間帯にがんばって模試をやることをおすすめします。
ぼく、お母さんがTOEICの模試をやっている間、絶対に邪魔しないようにするよ。
でも、なぜそこまで本番と同じようにしなきゃいけないの?
2時間の間、まったく中断なく英語を聞いたり読んだりするって日常生活ではないことよね。
英語力っていうより、集中力がもたなくなっちゃうの。
でもTOEICで良い点数を取るには、実は英語力だけでなくて集中力も大事。
確かに!2時間の集中力・・・もつかしら。
ぼく、2時間も机に向かっていたら眠くなっちゃうよ。
最初は、誰でもそうよ。
家で模試を行う時から、しっかり2時間集中するクセをつけておけば、本番でも持ちこたえられるようになるわ。
まずは今どれぐらい集中力がもつかをチェックね!
模試は集中力トレーニングでもあるのね。
がんばるわ!
あと、できれば他の点も本番と同じようにやってみると良いわ。
たとえば、解答は問題集についているマークシート方式の解答用紙に記入しましょう。
そのための鉛筆と消しゴムの準備も忘れないで。
マークシート・・・すっごくなつかしい気がするわ。
マークシートを塗りつぶしたり、間違ったときに消すのって、結構面倒なのよね。
濃く塗ると、消えなくなっちゃったりしてねえ。
こういった部分も含めて本番どおりにやっておくと、本番で落ち着いて問題を解けるわ。
TOEICの模試が終わったら採点をしてみる
模試が終わったら、自分で採点をしていきます。
TOEICテストの配点は分からないため、自分で採点するときは1問5点として計算すると良いでしょう。
TOEICテストはリスニング100問、リーディング100問、合計200問のテストです。
満点は990点ですが、これだと中途半端な数字になってしまうため、便宜上満点は1000点としておきますね。
これを200問で割ると、1問5点という数字がでてきます。
1問5点で計算するのは分かったけど、でも、なんでTOEICテストの配点って分からないの!?学校のテストではテストの配点って、最初にちゃんと決まっているのに。
TOEICは毎回テストの後、受験者の正解率によって、各設問の配点を決めているのよ。
えっ!なんで?
TOEICのテストの問題がむずかしいかどうかって、やってみないとわからない部分があるの。
もし配点が事前に決まっていると、問題が簡単なときにTOEICを受けた人は、みんな高い点数を取ることができてしまうわよね。
反対に問題がむずかしいときにTOEICを受けると、努力した人も、低い点数しか取れないわ。
たしかにそうね。私は簡単な回にTOEICテストを受けたいけれど。
ぼくも、それがいいな。
みんなそうよね。
ただそれでは、不公平になっちゃう。
正確な英語力も測定できないわ。
そこでTOEICテストでは、毎回受験者の正解率を元に処理を行って、問題の配点を決めているのよ。
なるほど!TOEICって、色々考えられているんだね。
初めてのTOEIC3: 模試の結果を元に勉強法を決める
模試が終わったら、勉強法を考えていきます。
まずは模試の結果をじっくり確認するところから始めていきましょう。
TOEICの模試の結果と目標点数を比較する
1問5点として採点をしたら、各パートごとの点数を確認していきましょう。
TOEICテストの配点は公表されていないため、1問5点として各パートの配点を計算しておくと、次のとおりになります。
パート | 問題数 | 全問正解の点数 *1問5点として計算 |
---|---|---|
パート1 | 6問 | 30点 |
パート2 | 25問 | 125点 |
パート3 | 39問 | 195点 |
パート4 | 30問 | 150点 |
パート5 | 30問 | 150点 |
パート6 | 16問 | 80点 |
パート7(前半) | 29問 | 145点 |
パート7(後半) | 25問 | 125点 |
合計 | 200問 | 1000点 |
この結果をあなたの模試の結果と見比べてみると、あなたの得意・不得意な部分が見えてきますよ。
勉強方法を決める
模試の結果を元に、勉強方法を決めていきましょう。
苦手な部分はそれだけ点数の伸びしろが大きいため、重点的に勉強することで効率的にスコアを伸ばすことができます。
たとえば明らかにリスニングが弱い場合には、リスニング対策を重点的に行っていくようにしていきましょう。
具体的な勉強方法を知りたい場合には、他の記事に目を通してみてくださいね。
各パートごとの勉強方法など色々と取り揃えています。
まとめ
TOEICテストを初めて受けるときには、最初に次の3つのステップを行うのがおすすめです。
① TOEICテストについて知り目標スコアを決める。
② 家でTOEICの模試をやってみて今の自分の実力を知る。模試は2時間の間、中断なく解ける環境を準備する。模試の後は1問5点で採点する。
③ 模試の結果を元に勉強法を考える
★「TOEICまでもう日にちがないっ!」という場合は、この記事が即効性アリ★