TOEICテストって、直前に勉強しても効果あるの?
1週間前とかに頑張っても無駄よね!?
勉強は積み重ねが大事なんだけど、でも直前でも出来ることはあるわ。
最後まで悪あがきして、点数を1点でも上げていきましょう。
TOEICテストの点数を大幅に上げるにはもちろん英語力を根本的に付ける必要があり、そのためには日々のリスニングとリーディングの勉強が欠かせません。
ただTOEICに限らずあらゆるテストには、純粋な学力以外の要素が大きく影響することも、また事実!
今回はこういった要素をまとめ、テスト1週間前からでも実行可能な直前対策を作成しました。
最後まであがいて、点数を1点でも高くしていきましょう。
TOEICテストと攻略法の知識をつける
まずはTOEICテストの構成を確認していきますね。
構成をしっかり頭に入れておくことで、本番でテストに集中しやすくなります。
その後に解き方のコツを解説します。
TOEICテストの構成
TOEICテストはリーディングパート(45分・100問)とリスニングパート(75分・100問)で成り立っています。
リスニングパートは4つのパート、リーディングパートは3つのパートから成り立ちますが、各パートの内容は次のとおり。
パート | 問題内容 |
---|---|
パート1 6問 | 写真描写問題 |
パート2 25問 | 応答問題 |
パート3 39問 | 会話問題 |
パート4 30問 | 説明文問題 |
パート5 30問 | 短文穴埋め問題 |
パート6 16問 | 長文穴埋め問題 |
パート7(前半) 29問 | 長文読解(1つの文書) |
パート7(後半) 25問 | 長文読解(複数の文書) |
難易度的にはリスニング・リーディング両パートとも、後半が難しくなっていきます。
各パートの攻略法
それでは次に各パートの内容と攻略法に移りますね。
パート1写真描画問題
パート1は1枚の写真を説明している文を4つの選択肢から選ばせる問題。
次の3点を覚えておいてください。
【直前対策法】
- 1.物の写真では物の配置や状態をチェック
- 2.人の写真は進行形の文が良く出てくるので時制に注意
- 3.パート1だけにしか出てこない英単語を覚える
物の写真では物の配置や状態をチェック
物が写った写真では
- “pile of documents”(積み重なった書類)
- “the sofa is unoccupied” (ソファは開いている)
- ”open the drawer” (引き出しを開けている)
など物の状態や、物に対する動作を問う問題が良く出てきます。
“document” や “sofa” という単語だけで選ぶとキケンなので要注意ですよ。
人の写真は進行形の文が良く出てくるので時制に注意
人の写真では、今まさに何をしているかをチェック!
“be going to” の現在完了形の文が良く使われますね。
例えば次のような感じです。
★正解例★ They’re sitting at a table.「彼らは机についています。」
★不正解例★They’re entering a meeting room.「彼らは会議室に入っていくところです。」
不正解例ですが、会議室に入っていることは正しいのですが、「今まさに入っているわけではありません」
つまり時制だけが違う。
こういったトラップに注意してくださいね。
パート1だけにしか出てこない英単語を覚える
パート1は特定の英単語が出題される傾向があるパートなので、頻出英単語はある程度覚えてしまうと有利。
TOEICの対策本や英単語の本の中にパート1の頻出単語がまとめられていたりします。
こちらのもいくつか載せておくので覚えてしまってくださいね^^
【パート1に出題される英単語例】
- auditorium: 講堂
- cart:カート
- crate: 箱
- crosswalk: 横断歩道
- curb: 縁石
- equipment: 機器
- passenger: 乗客
- pavement: 舗装道路
- potted plant: 鉢植え
- traffic lane: 車線
TOEICのバイブル的英単語本、金フレの中にもパート1コーナーがあります。
お手元にあれば目を通しておきましょう!
パート2応答問題
パート2は1つの質問に対して適切な応答を3つの選択肢から選ばせる問題。
次の3点を覚えておいてください。
【直前対策法】
- 4.最初の疑問詞は聞き逃さない
- 5.素直ではない返事のパターンを覚える
- 6.単語の響きだけで選ばない
最初の疑問詞は聞き逃さない
パート2は文の疑問詞を聞くだけで答えられる問題もあるので、最初をしっかり聴きましょう!
たとえば次のような感じです。
【疑問詞で始まる応答問題例】
“Where will be the event held?”「イベントはどこで開催されるの?」
★正解例★ “In Japan.”「日本です」
“Where”を聴きとれれば、場所を示す選択肢を選べばOKと判断できますね。
素直ではない返事のパターンを覚える
パート2には聞かれたことにそのまま答えない返答パターンも良く出題されます。
こんな感じです。
“Where will be the event held?”「イベントはどこで開催されるの?」
★正解例★”Mariko would know that” 「まりこが知っているでしょう」
ちゃんとした答えが見つからない場合は、こういった選択肢を選びましょう。
次の4つの返答パターンが良く使われます。
- 「知らない」で返す:“I don’t know anything about that.”
- 「今答えられない」「他の人に聞いて」で返す:“Ask Betty.”
- 「まだ決まっていない」で返す:“It hasn’t been decided yet.”
- 質問に対して質問で返す
単語の響きだけで選ばない
リスニングパート全般で言えることですが単語のトラップもよく仕掛けられます。
たとえばこんな感じです。
【似た音でひっかける問題例】
“Do you have the receipt for this?”「これのレシートは持っていますか?」
★不正解例★“It is my favorite recipe book.”「これは私が大好きな料理本です。」
文字で見れば選ぶはずのない選択肢ですよね (´ー`*)
ただ音声だけで聞くとつい条件反射的に似た音が含まれた選択肢を選んでしまいがちなので、注意が必要です。
パート3会話問題
会話を聞き、それに対する質問への答えを4つの選択肢から選ばせる問題。
次の3点を覚えておいてください。
【直前対策法】
- 7.設問を先読みをして聴きとるべきことをチェックしておく
- 8.最初の設問は簡単なことが多いので、点をとっていく
- 9.図形問題は設問に印字されていない部分をチェック
設問を先読みをして聴きとるべきことをチェックしておく
問題の音声が流れる前に設問と選択肢を読む「先読み」という方法が有効です。
印字部分を全て読むフル先読みは大変ですが、できれば設問だけでも読んでおきましょう。
先に何を聞かれるか分かっているだけでポイントを絞って音声を聞けて、リスニング効率がアップします。
最初の設問は簡単なことが多いので、点をとっていく
なお各問題の最初の質問は意外と簡単だったりも!
たとえば次のような感じで、話し手の職業を聞く質問が良く出題されます。
Who most likely is the woman? 「この女性は誰である可能性が最も高いでしょうか?」
こういった問題は断片的な単語を拾って答えを推測できることもあるので、全体がよく聞き取れなくてもあきらめず、取れるところで点数を取っていきましょう。
図形問題は設問に印字されていない部分をチェック
パート3の最後は図や表が入った設問が出てきます。
設問に印字されていない場所に目を向けておきましょう。
下記であればModelではなく、Priceの列を見ておく感じです。
Which model will the woman choose?
「女性はAからBのうち、どのモデルを選ぶでしょう?」
というのも音声では設問には出てこない側の情報を伝えることが多いからです。
出題者の意図としては、音声と図形データを組み合わせて答えて欲しいわけですね。
パート4説明文問題
説明文を聞き、それに対する質問への答えを4つの選択肢から選ばせる問題。
パート3と同じ対策が有効ですが、追加として次の点を覚えておいてください。
【直前対策法】
- 10.音声の最初を聴きとる
パート4独自の特徴として、音声の最初に、これから流れてくる場面を説明する文が流れてきます。
次のような感じです。
【パート4の冒頭例】
Question 71 through 73 refer to the telephone message.
「質問71~73は電話メッセージに関するものです。」
この一文はこれから話される内容を推測する上でかなりの手がかりになるので、ぜひ聞き洩らさないようにしましょう。
パート5短文穴埋め問題
短文のなかで抜けて入る部分に入る単語を4つの選択肢から選択させる問題。
文法知識を問う問題と語彙力を問う問題の2種類で構成されますが、対策は次の2点。
【直前対策法】
- 11.ルールを知れば解ける品詞問題と動詞問題はコツを覚えておく
- 12.語彙問題は分からなければ解けないのであきらめる
ルールを知れば解ける品詞問題と動詞問題はコツを覚えておく
文法問題の中には意味が分からなくてもルールが分かれば解けるものもあります。
たとえば前置詞のあとに動詞を選ぶなら、前置詞がto でなければ 動詞のing 形を選べば正解、といった感じです。
【パート5の解きやすい文法問題例】
Mr.Lee will arrive at 1 P.M. for — a presentation.
(A) make
(B) made
(C) making ★正解★
(D) be made
このようにルールで解ける問題の代表的なのが品詞問題と動詞問題。
もし解き方を知らない場合には非常にもったいないので、今からでも覚えてしまいましょう。
パート6長文穴埋め問題
長文のなかで抜けて入る部分に入る単語を4つの選択肢から選ばせる問題。
パート6は基本的にはパート5とパート7の中間のような問題なので、パート5とパート7の攻略法がそのまま活用できます。
パート5と同様、解きやすい文法問題は落とさないようにしていきましょう。
パート7長文読解
長文に対する質問への答えを4つの選択肢から選ばせる問題です。
問題文の量が終わりに向かうにつれてどんどん増えていくという、受験者泣かせのパートですね。
すぐ使える解き方のコツは次の3つです。
【直前対策法】
- 13.難しい問題は避ける
- 14.複数文書問題はリンクを見つける
- 15.地味なところをチェックする
難易度が高い問題は避ける
次の2つのタイプの問題は解くのに時間がかかるので、時間が足りなければ避けておきましょう。
- 文選択問題:問題文の中に番号がついた空欄箇所がある
- NOT問題:設問の文中に”NOT”が入る
反対に単語知識を問う問題は答えやすいので、手を付けておくと良いですよ。
The word “top” in paragraph 1, line 2, is closest in meaning to
「1個目のパラグラフの2行目にある “top” という英単語に最も意味が近いものは(どれか)」
複数文書問題はリンクを見つける
複数文書問題を解くコツは、文書間でのつながり(リンク)を見つけること。
絶対とはいえないですが特別サービスや追加料金、例外対応、予定変更といった情報は、リンクに使われやすい傾向があるので要チェック!
地味なところをチェックする
問題を解くために重要なキーワードは、脚注のような部分や、Eメールのヘッダーなど見落としがちなところに隠れていたりするので気を付けてください。
たとえば次の黄色で囲まれたような部分になります。
直前でも、知っておいた方が良い知識って色々あるのね。
そうね。
あと知識だけじゃなくて、メンタルや時間管理といった面も強化しておいたほうが良いわ。
これも点数アップに関係あるの?
大あり!
やっぱり一発勝負だもの。この部分だけで大きな差がついたりするわ。
そのためには、模試がオススメよ。
やっぱり今回も模試がでたね!
模試でメンタル面・時間配分力を強化
直前でもやっぱり自宅での模試が有効なので、時間があれば解いてみてください。
2時間通して模試を行うのばムズカシイ場合には、リスニングパート(45分)とリーディングパート(75分)、別々に行っても効果はあります。
具体的に得られる効果が次の2点。
模試でメンタル面が鍛えられる
TOEICは2時間で200問の問題を解くテストですが、かなりの集中力が必要です。
事前に模試を解くと、この集中力のトレーニングができます。
また模試を解くことで気持ちの切り替えの鍛錬にもなります。
これが結構、大事なポイント。
前半のリスニングパートでは理解できようとできまいと、どんどん問題が流れてきます。
「どっちが正解かな」と悩んだり「こうしたほうが良かったかな」と考えたりすると、気持ちを切り替えることができずキーワードを聞き逃してしまったりすることも。
本番前に自宅で模試を行うことで、点数アップにつながる集中力・切り替え力を鍛えられます。
模試で時間配分感覚が鍛えられる
自宅模試のもう一つの目的は時間配分の感覚を養うため。
リーディングパートはリスニングパートと異なり、自分で時間を管理していかねばなりません。
リーディングパートを解き終えるための時間配分の目安は以下のとおり。
パート | 問題の種類 | 時間配分 |
---|---|---|
パート5+パート6 | 20分 | |
パート7 | 長文1個問題 | 25分 |
長文2個問題 | 10分 | |
長文3個問題 | 20分 | |
リーディングパート 合計 | 75分 |
TOEIC経験者ならご存知のとおり、結構ハードな時間割ですね。
目標スコアがTOEIC800点以上であればこの時間配分で全て解きおえることを目指していきたいところ。
目標スコアがそれほど高くない場合には、パート7の中で難易度の高い問題は最初から捨てて、パート5やパート7の最初の設問など点数を稼ぎやすい問題に時間をかけるのもアリ!
問題の難易度と戦略の立て方は、こちらの記事で解説しています。
まとめ
今回はTOEICテスト直前対策を紹介しました。
次の2点を行っておくことで、点数アップが期待できます。
■各パートの特徴と攻略法をつかんでおく
■事前に模試を行い、メンタル面と時間管理力を鍛えておく
テストではテクニックやメンタル面、時間管理力といった英語力以外の部分も大きく作用します。
これらの要素もフルに活用して、今の実力で可能な最高点を勝ち取りましょう。
問題集を使って覚えるなら、この「直前の技術」が役立ちます。
TOEICテストの11日前から開始できるように作られた本ですが、即効性のある攻略法が満載で、パート5以外の部分も役立ちますよ。
なお詳しいパート別対策は、こちらの記事もチェックしてみてください。