TOEIC600点は、履歴書に書けるレベルなのよね。
ええ。それだけに最初のスコア目標で600点を掲げる人も多いわ。
このスコア用の勉強法のコツなんて、特にないよね。
それが、あるの!
独学で効率良くスコアアップを狙える方法が。
えっ。知りたいわ!
今回は履歴書に書けるスコアの入り口、600点のレベルと勉強法を紹介します。
英語の基礎力がある場合にはリスニング力を強化すると、効率よく600点を達成できます。
なぜならTOEIC用のリスニング力はリーディング力と比べて伸ばしやすいから。
600点のレベル、就活効果、勉強時間から、上手にスコアを伸ばせる勉強法まで全て解説していきますね。
TOEIC600点の英語レベル
まずはTOEIC600点のレベルから見ていきます。
TOEIC600点はその前のスコアと明らかに「格」が違う!
というのも平均を上回るレベルであり、ここから履歴書に書けるとされているスコアだからです。
TOEIC600点レベルは、次の行為が英語で可能なレベルとされています。
【TOEIC600点レベルの英語力】
- 打ち解けた状況で、“How are you?” “Where do you live?” “How do you feel?” といった 簡単な質問を理解できる。
- ゆっくりと配慮して話してもらえば、目的地までの道順を理解できる。
- 入国管理官に、滞在場所、期間、旅の目的を英語で聞かれた時、質問が理解できる。
参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC L&Rスコア別できること一覧」
つまり基本的な英単語や英文法を使った短めの英語であれば理解できるレベル。
なお直近(2019年7月)のTOEICテスト結果でいうと、受験者全体の中で19パーセントの人がTOEIC595~695のゾーンに入ります。
円グラフで見てみると、平均よりやや上レベルであることがハッキリ見て取れますね。
※上記グラフは下記資料を基に本サイト運営者が作成
参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会:2019年7月実施第242回TOEIC L&Rテスト スコア分布詳細
TOEIC600点の就活での効果
TOEIC600点の就職活動での効果ですが、平均より高めのスコアなので履歴書に書く効果はあるでしょう。
ただ英語力をしっかりアピールできるかといえば、そこまでではありません。
特に転職活動の場合には新卒と比べて高いスコアを期待されるので、600点ではやや不足。
企業向けのアンケートでも、中途採用社員には710点を期待するという結果が出ました。
【採用時に期待されるTOEICスコア】
つまり「堂々と履歴書に書けるものの、英語力をアピールするには弱いスコア」といった感じですね。
TOEIC600点を達成するために必要な勉強時間
次にこのスコアを取るための勉強時間をチェックします。
下記はTOEICの先生向け教材も作成している会社が作成したTOEIC勉強時間の目安表になりますが、表の見方は縦軸が現在のTOEICスコア、横軸が目標のTOEICスコアとなります。
引用元:Oxford University Press
“A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success” p.6
例えばTOEIC550点レベルの人が100点アップさせて650点を目指すなら、225時間という勉強時間が必要となります。
1日2時間勉強したとすると、112日。
土日はもっと勉強時間を増やせると仮定すると、頑張れば3ヵ月程度で達成可能という計算に。
なおTOEIC500点レベルの実力がない場合には、もっと時間がかかるでしょう。
詳しくはTOEIC500点までの勉強法を解説した前回記事も読んでみてください。
独学でTOEIC600点を取る対策
それでは次に、TOEIC600点を超えるための勉強法を説明していきます。
現状のスコアレベル目安と注力ポイントは、次のとおりです。
現状のTOEICスコア目安 | TOEIC500点程度 基本英文法・英単語はOK。TOEICの勉強を本格化させていくレベル。 |
---|---|
勉強で注力したい点 | リスニング |
基本の英文法・英単語は押さえているレベルなので、いよいよTOEICのための勉強法を本格的にスタートさせていきたいところです。
TOEIC600点での注力点はリスニング
600点を取るために注力したい部分はリスニング。
リスニングパートとリーディングパートを比較すると、英語の基礎力がある場合には、リスニングパートのほうがスコアを上げやすいからです。
このことは、過去のTOEICスコアのデータからも明らかです。
下の表は2019年9月現在、直近5回分のTOEICスコアの平均点をまとめたものですが、リスニングとリーディングスコアの間に毎回60点ほどの差が見られますね。
TOEIC開催月 (2019年) | リスニング | リーディング | 合計 |
---|---|---|---|
5回の平均値 | 323.8 | 263.84 | 587.62 |
7月 | 321.9 | 259.6 | 581.5 |
6月 | 321.4 | 262.3 | 583.7 |
5月 | 328.6 | 268.2 | 596.8 |
4月 | 327.4 | 269.5 | 596.9 |
3月 | 319.7 | 259.6 | 579.2 |
※上記グラフは下記資料を基に本サイト運営者が作成
参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会:公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧
効率よくスコアアップを狙うには、まずは伸ばしやすい部分に注力していきましょう!
公式問題集でリスニング力を伸ばす
具体的にどのようにリスニング力を上げるかですが、王道はやはり公式TOEIC問題集。
まずは2時間しっかり時間をはかって、本番と同じように解いていきましょう。
模試が終わったらしっかり答え合わせをします。
その後、今度は解いた模試を教材として、何度も聴いて耳を鍛えていきましょう!
こうすることで、TOEICテスト用に耳が鍛えられていきます。
長い文を聴くとツライ場合は、最初はパート1とパート2という短文からなるパートを重点的に聞き取るようにしていくと良いですよ。
また聴き方については、「なんとなく聞く」だけでは集中力が弱まっていき、十分な効果が得られません。
音読やリピーティングなどを上手に取り入れて、ぜひ気持ちを入れて聴きこんでください。
4個の聴き方を解説した記事もあるので、リスニング練習法に困ったら参考にしてくださいね。
なるほど。
リスニング力を鍛えると、スコアを上げやすいんだね。
ええ。まずは続けてみてね。
耳を鍛えるのは、続けるのが大事だから。
試してみるわ!
他にもやったほうが勉強ってあるの?
絶対おすすめしたいことが、もうひとつあるわ。
それは総合対策本!
え、詳しく教えて!
総合対策本を解く
TOEIC600点を狙うなら、はじめてTOEICを受ける人向けの総合対策本も一冊持っておきたいところ。
オススメは、この「はじめてのTOEIC L&R テスト 全パート総合対策」です。
解き方のコツに加え、本番に近い形の練習問題と、試験に良く出る単語集で構成されています。
この本は2011年に最初に出版されましたが、以降ずっと売れ続けている人気本。
現在販売されているのは2017年に出版された改訂版になりますが、過去のバージョンもまだ売られているようなので購入の際には注意してくださいね。
*上記のリンクは最新版です。
なお総合対策本の音声もリスニング力を鍛えるのにつかえますし、練習問題も何度も復習しておくと効果倍増。
TOEICはパターン性のあるテストなので、良い問題集は繰り返し解き、しっかりパターンを覚えこんでいくと点数アップにつながりやすいのです。
とりあえず公式問題集と総合対策本はマスト!
リスニング力をつけて、TOEICのパターンを覚えてね。
英単語とか文法はいいの?
そのあたりも出来たら、対策しておきたいわね。
英単語力を補強しておく
英単語力には個人差があるので、今いるレベルで「必要ない」と感じる場合には、まずは他の勉強から取りかかっておくほうが良いです。
必要を感じたタイミングで、随時、力をいれていきましょう。
基本の英単語力が備わった状態であれば、TOEIC英単語本のバイブルともいえる「金フレ」を行うのが一押し。
金フレの説明や活用法は、TOEIC語彙力対策をまとめた記事にあるので、併せて参考にしてみてください。
文法力を補強しておく
「文法問題がニガテ」と感じたら、この文法特急で効率よく文法力を鍛えていけます。
文庫本レベルにコンパクトな一冊なので、ハンドバッグにもスッキリおさまります。
通勤中やスキマ時間に1問ずつ解いていけるので、まとまった勉強時間が取りにくい時にも文法力をアップできますよ。
まとめ
今回はTOEIC600点に到達するまでの勉強法を説明しました。
■TOEIC600点は履歴書に書ける最初のスコアであり目標にする人も多い
TOEIC受験者全体の20%程度に該当する
■リスニング力アップに力を入れると効率よくスコアを上げることができる
具体的な勉強法は次のとおり
ー公式模試を行う。リスニング力アップの教材としても使用する
―総合対策本を行う
―文法力・英単語力が弱いと感じたら補強する
英語基礎力が身についた状態であれば、TOEIC用の対策を行っていけば600点取得はむずかしくはありません。
ぜひ履歴書に書けるスコアを手に入れて、今後のキャリアに活かしましょう!
TOEICスコアアップには、こちらの記事も役立ちます。