学生のときと違って、仕事や子育てをしながらだと勉強時間って取れないわよね。
こんな中でも短期間でTOEICのスコアを上げる方法ってあるのかしら。
お母さん、いつも忙しそうだもんね。
確かに時間的には不利だけど、忙しい大人でも短期間のスコアアップは可能よ!
本当?
いっぱい英語の勉強すれば良いのかしら?
あ、それはやめたほうが良いわね。
短期間でスコアアップを狙うなら、英語の勉強はしちゃだめよ。
え。
どういうこと!?
TOEICスコアは子育てや仕事で忙しい中でも、短期間で大幅アップが可能です。
ただ、このためには勉強時間を確保する工夫が必要。
また「英語の勉強」ではなく、「TOEICのための勉強」のみを行うことが大事です。
今回は2人の乳幼児を育てつつ通勤中にTOEICを勉強し、960点を取得した私自身の経験を元に、忙しくても短期決戦でスコアをのばせる方法を紹介しますね。
忙しい中でTOEICの勉強時間を作る方法
短期間でスコアを上げるためには、最初に勉強時間の確保から考えていきましょう。
仕事や子育てで忙しい大人は、学生時代のように闇雲に「これから毎日たくさん勉強する!」と突き進めませんよね。
日々の業務に支障がないように勉強をするには、いつを勉強時間にあてるか、スケジュールを組んでいくところから始めていかねばなりません。
このためには、まず紙に1日のスケジュールを書いてみて、空いている時間を探してみると良いでしょう。
詳しくは独学で目標TOEICスコアを取るための方法を書いた記事にまとめてあるので、見てみてくださいね。
ただ短期決戦でTOEICに挑むには、空き時間を利用して勉強スケジュールを作るだけでは不十分。
成果を得るには多少の無理をしてでも「毎日3時間の勉強時間を確保する」必要があります。
そのためにどうしたら良いか、2つのコツを紹介しますね。
ながら勉強を活用する
忙しい中で勉強時間を作る王道としては「ながら勉強」です。
この時のポイントは、「何かをしながらTOEICの勉強をする」のではなく「TOEICの勉強をしながら何かをする」と意識すること。
短期間でスコアをアップできるだけの実力をつけるには、集中した勉強が大事なのです。
何かをしながら勉強をする場合でも、気持ちはTOEICのほうに傾けるようにしてくださいね。
実行しやすい「ながら勉強」の例としては、耳を使った次のようなものが挙げられます。
- 通勤などの移動中にリスニングの勉強を行う
- 家事をしながら、英単語を音声で聞いて覚える
ひとりでいる時間を増やす
勉強時間を増やす2つ目のコツは、これまで人と一緒にいた時間を1人で過ごすようにすることです。
これにより、この時間を勉強にあてられます。
たとえば、これまで会社で同僚とお昼に行っていた場合には、一人でお昼を取るようにすると、1時間弱の勉強時間を作れます。
あるいは、夜早めに寝て早朝起きるようにすると、家族と過ごせる時間は減るものの、朝の時間を勉強にあてることができます。
勉強は一人でいる時が最もはかどります。
集中して勉強できる時間を増やすには、人とのコミュニケーションの時間を減らすという選択も必要。
優先順位がTOEICスコアアップにあるのなら、しばらくは孤独に耐えましょう!
なんだか、ストイックね・・・
もちろん短期決戦でなければここまでしなくて良いのだけど。
だけど3ヵ月以内に成果を出すには、やっぱり、これまでの生活を変えなくちゃいけない面はあるわね。
大変だね。
でもちゃんと勉強できる時間ができたら、次に何をしたらいいの?
それじゃここから、短期間で成果がでる勉強法を紹介していくわね!
短期間でスコアをあげるTOEIC勉強法
ここからは、短期間でスコアを上げられる勉強法を解説していきますね。
なお、独学で1~3ヵ月以内に大きくスコアアップを果たすには、次のようなレベルの英語力があるほうが良いでしょう。
- TOEIC550点程度の実力
- リスニングが聞き取れない場合でも、解答を読めば意味が理解できる
- 模試の解説を読めば、なぜ間違えたかが理解できる
絶対的な基準ではないですが、問題の解説を読んで理解ができる程度の英語力がないままTOEICの勉強を進めるのは、かなりの忍耐力を要します。
もしも基本英語力がないと感じたら、まずは基本英語力アップから取り組んでいきましょう!
方法については別の記事に記載しています。
今回は、この英語基礎力があるという前提で勉強法をお届けしていきますね。
まず最初にお伝えしたいのは、短期決戦でいくなら英語ではなくてTOEICの勉強に専念すべきという点。
非常に重要なポイントなのでもう少し詳しくお伝えします。
英語ではなくTOEICの勉強に専念する
TOEICテストは英語力を測るテストなので、本来であれば英語力を地道につけていけば、TOEICのスコアは上がっていくハズ。
理想をいえばニュースや洋画をみたり、オンライン英会話をしたり、英語の本を読んだりして、英語を楽しみつつ自然に語学力を上げて行きたいところですよね。
ただTOEICのスコアだけに特化して英語力を上げたい場合はこういった理想は捨て、とにかくTOEICの勉強だけを行うのが最も近道です。
というのもTOEICテストは一定のパターンをもって出題されるテストだからです。
TOEICテストで使われる英単語や出題される場面には型がありますし、また質問のされ方や問題にも傾向があります。
そのため、TOEICのパターンを徹底的に覚えて、何度も繰り返していくことがスコアアップに直結していきやすいのです。
短期決戦でTOEICに挑むのであれば、英語力全般を伸ばすのはひとまずおいて、TOEICのみに集中していきましょう。
その上で、どのような勉強を行ったらよいのか、具体的な方法を解説していきますね。
繰り返しTOEICの模試を解く
先ほどもお伝えしたとおりTOEICテストはパターン性のある試験。
こういったテストでは、本番に近い形で模試を何度も解くことが非常に有効な対策となります。
その証拠に「短期間で劇的にスコアをアップさせた」という人は、ほぼ例外なく、模試をやりこんでいます。
模試を行う際には、次の4つのポイントを押さえておくと効率よくスコアアップに結び付けていけますよ。
- 本番と同じように中断がない形で行う
- 時間配分をしっかり行いながら解く
- 答え合わせを丁寧に行う
- 一度解いた模試はリスニングやリーディングの教材として使う
特に一番最初のポイントは非常に重要です。
TOEICで高スコアを取るには2時間の集中力を維持できるかどうかが要となるのですが、模試を何度も行うと、この集中力維持のトレーニングにもなるのです。
模試の実施頻度は、短期集中型でいくのであれば週に1度を目指してもらいたいです。
使用する模試の本は、公式TOEIC問題集といった公式問題集から始めていきましょう。
公式問題集の後は、他の模試の本を解いていきましょう。
たとえばヒロ前田先生の至高の模試は解説が丁寧で分かりやすく、間違えたところをしっかり理解していきたい人におすすめしたい一冊です。
なお難易度は公式問題集より上なので、正解率が落ちたと感じても気にしないようにしましょう^^
ちなみに週1以上のペースでTOEIC模試を行っていくと、市販の模試の本をやりつくす結果になります^^;
なので「どの模試の本が良いのか」はあまり深く悩まず、気に入ったもの、コスパが良い模試本をどんどん購入して解いていったほうが良いです。
なお模試の本ではないのですが、TOEIC800点あたりの実力があり、900点超えを目指していきたい人には、ぜひ一度、濱崎先生の990点攻略本を手に取ってもらいたいです。
私もかつてお世話になった本ですが、こちらの本、990点という満点スコアを狙う、非常に限られたターゲット向けに作られています。
丁寧な解説を望む初心者向けの本とは言い難い反面、短期間で高得点を狙う人向けの実用的なアドバイスが詰まっている有難い本です。
模試を繰り返し聞いてリスニング力を上げる
模試と並行して、リスニング・リーディングのトレーニングも行っていきましょう。
まずはリスニングですが、TOEIC用のリスニング対策としては、一度行った模試を教材として使用するのが最も効率的。
音読、繰り返し、ディクテーション、シャドーイングなどの方法を使って、とことん復習していくと、短期間でTOEIC耳を作れますよ。
こちらのリスニング力をアップさせる方法を解説した記事で説明しているので、合わせて読んでみてくださいね。
リスニングのトレーニングは何かしながら行えるので、通勤中や家事の途中など、日常のスキマ時間を上手に使って、続けていきましょう。
問題をひたすら解いてリーディング力を上げる
次にリーディングパート用のトレーニングですが、リーディングパートは文法問題と長文問題の2つに分かれています。
それぞれについて、勉強法を見ていきますね。
パート5文法問題対策
パート5に代表される文法問題の点数をあげるには、まずは基本の英文法を押さえ、その後はひたすら問題を問いていきましょう。
「模試の問題だけでは足りない」という場合には、こちらのパート5に特化したTOEIC 文法問題でる1000問を使っていくと良いですよ。
TOEICのパターンを知り尽くしている「金フレ」の作者、TEX加藤先生が、パート5のためだけに作った問題集です。
ここにある問題を90%以上の精度で解ければ、テスト本番でも楽々とパート5の文法問題を解いていけます。
パート7長文問題対策
TOEICはパート7が最大の難関ともいえるテストです。
パート7を突破できる長文読解力をあげるにはひたすら長文問題を解き、これを復習していくのが近道です。
リスニングパートと同様、一度行った模試はしっかり復習していくようにしましょう。
意味が分からなかった英文があれば、文法上の不明点がなくなるレベルまで解読してみてください。
こうしてしっかりと英文を読みこなした後は、時間をあけて同じ問題を解くと、TOEICに使われやすい長文の構成や英文法を頭に刻んでいけます。
新しく長文を読みつつ、しっかりと復習も重ねていく、この地道な読解トレーニングを繰り返していけば、短期間で着実に読解力を付けていけるのです。
模試の本だけでは足りないと感じる場合には、パート7専用の問題集も取り入れてみてくださいね。
オススメの本としては、再びヒロ前田先生による究極のゼミPart7です。
対話形式の解説を交えつつ構成されている本で、パート7の傾向を学びながら解き進められますよ。
なお「長文読解をいくら解いても、一向に読む速度が速くならない」という人は、無意識に英文を後ろから前に読む「返り読み」をしてしまっている可能性があります!
返り読みを続けたままでは、TOEICのスコアも伸び悩んでしまいます。
思い当たる人は、ぜひ、こちらの返り読みの直し方を解説した記事を読んで早めにこの読み方のクセを直すようにしてください。
英単語対策
問題を解きながら「英単語力が不足している」と感じたら、英単語の暗記も行っていきましょう。
英単語本は一つの本を覚えこむことが記憶の定着につながるので、今持っている英単語の本があれば、引き続きその本を使っていくと良いですね。
もし特にない場合には、TOEIC英単語本のバイブルともいえる「金フレ」をしっかり覚えきるようにしていくと、効率的にTOEICテストの英単語対策ができます。
TOEICのための勉強、分かった気がするわ。
うん。
ところで毎日この勉強を3時間頑張ったら、どれぐらいスコアってアップするの?
そこは個人差があるけれど、2カ月で200点アップも可能よ。
へぇ!
すごい!
短期間でスコアアップ可能なTOEICスコアの目安
最後に「短期間でスコアアップ」とは、具体的にどれぐらいの期間で何点あげられるか、目安をお伝えします。
個人差があるので断定しにくいところではありますが、次の3点を満たせば、2カ月で200点アップも可能でしょう。
つまりTOEIC600点→800点に出来ます。
- TOEIC550点以上の英語の基礎力がある
- 1日3時間、週末はもう少し多めに勉強時間を確保する
- TOEICに特化した勉強を集中して行う
スコア帯にもよりますが、TOEICのスコアを100点あげるには、225時間以上の勉強が必要だと言われています。
平日は1日3時間、週末は5時間の勉強を2ヵ月間続ければ、この目安の勉強時間に到達できるのです。
ただ、現実にはこの通りスコアが伸びない場合もありますし、反対にこの目安以上にスコアがアップすることもあるかもしれません。
2カ月で200点アップという数字は、絶対的なものではなく、ひとつの目安としてとらえておいてくださいね。
まとめ
今回は忙しい中でも短期間でTOEICスコアを上げる勉強法を紹介しました。
■まずは1日3時間以上勉強できる時間を確保する
■英語ではなくTOEICのためだけの勉強を行う
■具体的には次の勉強法を進めていく
・模試を週に1回以上解く
・リスニングパート対策として一度解いた模試を繰り返し聞く
・リーディングパートの文法対策として、パート5の文法問題をたくさん解く
・リーディングパートの長文対策として、パート7の問題をたくさん解く
■模試の本・問題集は何度も復習する
今回お届けした勉強法は短期間でスコアを上げるための効率的な方法ながら、ストイックな面もあり、長期間は続けにくいやり方。
途中で息が切れてしまう可能性も大いに考えられます。
もし難しいと感じた場合には全て行おうとせず、実行できそうな部分だけ活用してみてくださいね。
部分的に使ってもらうだけでも、効率的なTOEICスコアアップにつながります!