不定詞って、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法と習いましが、実際に英語を使う時は、用法を考えているヒマなどありませんよね。
実は不定詞は、どこにあるかで意味が大体分かるんです!
知っておくと便利な不定詞の見分け方を紹介しますね。
不定詞の3つの意味と用法
不定詞の3つの用法は次のとおり
用法 | 意味 | 主な場所 |
---|---|---|
名詞的用法 | ~こと | 文の最初(主語) |
動詞とセット | ||
形容詞的用法 | ~のための | 名詞の直後 |
副詞的用法 | ~のために | 文の最後 |
名詞的用法
まずは名詞的用法ですが、こちらは主語として使われる場合と、動詞とセットで出てくる場合の2パターンあります。
主語として使われる
主語として使われる時の例はこちら。
To be or not to be, that is the question.
「生きるべきか、生きざるべきか、それが問題だ。」
有名なハムレットの一文ですね。
名詞的用法は、このように主語として文の最初に来ることが多い。
動詞とセットで使われる
また動詞とセットで使われるケースもよくあります。
I want to go to the library.
「私は図書館に行きたい」
動名詞との使い分けで悩まされるところですよね。
不定詞がくる場合には、動詞は次の特徴があります。
- 未来を示す
- 考えたり感じたりする
【不定詞を取る動詞例】
動詞 | 訳 |
---|---|
decide to | 決める |
determine to | 決める |
expect to | 期待する |
need to | 必要とする |
prepare to | 準備する |
promise to | 約束する |
tend to | 傾向がある |
want to | ~したい |
woule like to | ~したい |
動名詞と悩んだら、2つの特徴を思い出してくださいね。
形容詞的用法
次に形容詞的用法ですが、これは不定詞が名詞の後にきます。
You need the ability to speak English fluently.
「あなたは英語を流ちょうに話すための能力が必要です。」
「~のための」と訳すとスッキリしますね。
形容詞と聞くと、名詞の前に置くイメージがありませんか?
ですが実は英語では、こんなふうに名詞を後ろから説明することがよくあります!
不定詞だけではなく、関係代名詞などを使って名詞を後から説明する形もよく見かけます。
名詞を後ろから説明する流れに慣れておくと、英語が理解しやすくなりますよ^^
形容詞の用法を解説した記事も参考にしてくださいね。
副詞的用法
副詞的用法の時は、不定詞が文の最後にきます。
This test is designed to assess English listening skills.
「このテストは英語のリスニング理解力を測るために作られています。」
「~のために」と訳すとシックリきますね。
文の最後にくることが多いものの、文の最初にくることもあります。
位置で分かるっていいね。
ただ不定詞が名詞の後にきていて、同時に文の最後ってこともあるわよね?
くまみさん、するどい!
そういう時は、ケースバイケースね。
な、なるほど。
ちなみに副詞的用法は、ちょっと応用編があるの。
こんな使い方もある、ぐらいにとらえておいてね。
副詞的用法・応用編
副詞的用法は、実は「~のために」以外にも用途があります。
3つほど紹介しますね。
結果こうなったパターン
He tried hard only to fail.
「彼は頑張ったが、失敗しただけだった。」
失敗するためだけに頑張ったと訳しても良いのですが、ちょっと不自然^^;
上記のような感じにすると、分かりやすいですよね。
~して嬉しい・悲しいパターン
I am so happy to meet with you again.
「あなたにまた会えてとっても嬉しい」
こんなふうに感情や性質を示す形容詞と一緒に登場すると「~して嬉しい」「~して悲しい」となります。
定型句パターン
You are old enough to understand that.
「あなたはそのことを理解できるのに十分な年です。」
enough to「~するために十分な」という意味になります。
副詞的用法は他の単語とセットで使われることもありますが、言い回しとして覚えてしまったほうが良いでしょう。
他にも in order to 「~ために」というフレーズもよく使われます。
I need to study in order to get a good score.
「良い点を取るために勉強しなければ。」
こんな使い方がある、とだけ何となく意識してね。
キレイに訳せる必要はないわ。
でも、実際の長文で出てきてもちゃんと意味が分かるかしら。長い文章になると不安だわ。
それじゃ、練習問題を出すわね。
バッチリ読み解いてみてね。
えっ・・・
ヤブヘビだったね。
不定詞を使った長い文
それでは最後に練習問題です^^
不定詞を使った長い文を用意したので、読んでみてくださいね。
長文を読む時には、不定詞や前置詞の前で区切っていくと理解しやすいですよ。
練習問題
TOEIC is the test to assess non-native English proficiency efficiently, and it takes two hours to complete.
【単語の意味】
- assess:評価する
- proficiency:習熟度
- efficiently:効率的に
解説
まずは文を区切ってみましょう。
不定詞は二か所あります。
TOEIC is the test / to assess non-native English proficiency efficiently, / and it takes two hours / to complete.
TOEICはテストだ /英語を母語としない人の英語の習熟度を効率的に測るための /そして2時間かかる /終わるために
最初の不定詞は形容詞的用法で、”test”を説明しています。
2つ目の不定詞は名詞の後にきていて、かつ文末にありますね。
形容詞的用法か副詞的用法、どちらか悩むところですが、文の意味から「~ために」と解釈できます。
形容詞的用法か副詞的用法か悩んだときは、意味から考えるのね。
そうね。
ただ長文を読む時に訳すのは大事じゃないわ。
用法は深く考えなくても大丈夫!
文法って柔軟なんだね。
実際に英語を使う時は柔軟さも大事よ。
文法問題だとガッチリしているけれどね。
まとめ
今回は不定詞についてお伝えしました。
■不定詞は置かれている場所によって用法が分かる。
-主語の位置:名詞的用法
-名詞の後:形容詞的用法
-文の最後:副詞的用法
■副詞的用法には応用パターンもある。
不定詞は長文によく出ます。
とりあえずTO不定詞の前で区切っていくと意味が分かりやすいですよ。
なお英語を前から後ろに読めないという場合には、こちらの記事も読んでみてください。
英語を後ろから読むクセがついていると、大変なことになります!