分詞構文を例文付き徹底解説【TOEIC長文問題をスラスラ読む】

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今回はニガテな人も多い分詞構文の意味を例文付きで解説していきます。

ただ実践の場では、意味をきちんと訳すより早く読む方が大事。

そこで後半は、分詞構文入りの長文を速く読み解くコツをご紹介します。

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分詞構文とは

まずは分詞構文という文法の存在意義から考えていきましょう。

分詞構文はひとことで言えば無駄な単語を省略するためのもの。

たとえば、次のような文章があるとします。

When I saw Keiko, I called her name.

私は恵子を見かけた時、私は彼女の名前を呼んだ。」

ちょっと長い・・・というより、まわりくどいと感じませんか?

この感じは日本語でも英語でも同様。

こういう時に分詞構文を使って言い換えることができるのです。

Sawing Keiko, I called her name.

「恵子を見かけたので、私は彼女の名前を呼んだ。」

分詞構文を使うと重複部分を削って英文をスマートな形にできちゃうのです!

分詞構文の基本の意味

分詞構文にはいくつか用途があります。

用途訳し方例言い換える時に使う単語
時を表す~して・・・When/While/As soon as
理由を表す~なので・・・Because/Since
結果を表す~の結果・・・Therefore/So
条件を表す~なら・・・If
関係代名詞の言い換え~しているwho/which/that

解説していきますね。

時を表す

先ほどの例文でもあった形ですが、時を表すときは「~して・・・」と訳せます。

【例文①時を表す分詞構文】

Sawing Keiko, I called her name.

「恵子を見かけたので、私は彼女の名前を呼んだ。」

When/While/As soon as といった接続詞を使った文に置き換えられます。

【例文①時を表す分詞構文の言い換え】

When I saw Keiko, I called her name.

「私は恵子を見かけた時、私は彼女の名前を呼んだ。」

理由を表す

原因や理由を表す場合は「~なので・・・」と訳せます。

【例文②理由を表す分詞構文】

Not having enough money, I can’t buy that.

「私には十分なお金がないので、それを買えません。」

Because/Since といった接続詞を使った文に置き換えられます。

【例文②理由を表す分詞構文の言い換え】

Because I don’t have enough money, I can’t buy that.

「私には十分なお金がないので、私はそれを買えません。」

結果を表す

結果を表すときは「~の結果・・・」と訳せます。

【例文③結果を表す分詞構文】

The earthquake occurred triggering tidal waves.

「その地震が起こった結果、つなみが発生した。」

Therefore/So を使った文に置き換えられます。

【例文③結果を表す分詞構文の言い換え】

The earthquake occurred, so that earthquake triggered tidal waves.

「その地震が起こり、そしてその地震がつなみを引き起こした。」

条件を表す

条件を表すときは「~なら・・・」と訳せます。

【例文④条件を表す分詞構文】

Workinghard, you will get promoted quickly.

「もし一生懸命働いたなら、あなたはすぐに昇進するでしょう。」

If を使った文に置き換えられます。

【例文④条件を表す分詞構文の言い換え】

If youwork hard, you will get promoted quickly.

「もしあなたが一生懸命働いたなら、あなたはすぐに昇進するでしょう。」

関係代名詞の言い換え

分詞構文は主格の関係代名詞の文を言い換える時にも使えます。

この使い方は長文を読む際に良く出てきます。

例えばこんな感じです。

【例文⑤分詞構文と関係代名詞の言い換え~分詞構文】

The lack of realistic expectations is one of the biggest problems facing the candidates.

「現実的な予測が欠けている点が、候補者たちがに直面している最も大きな課題のひとつである。」

この文章は、関係代名詞を使うと次のようになります。

【例文⑤分詞構文と関係代名詞の言い換え~関係代名詞】

The lack of realistic expectations is one of the biggest problems which are facingthe candidates.

「現実的な予測が欠けている点が、候補者たちがに直面している最も大きな課題のひとつである。」

分詞構文を使うと、関係代名詞”which”とその後に続くBe動詞を省くことができますね。

色々な分詞構文の形

分詞構文の意味を見てきましたが、分詞構文は現在分詞ではなく過去分詞になることもあります。

また過去形で使われることも。

例文をいくつか見ていきましょう。

過去分詞になる時

分詞構文が受動態の意味を持つ時には、現在分詞ではなく過去分詞が使われます。

【例文⑥過去分詞を使った分詞構文】

Called her name, Keiko looked around.

「名前を呼ばれたので、恵子は周りを見回した。」

上記を言い換えると、次のような受動態の文になります。

【例文⑥過去分詞を使った分詞構文の言い換え】

When Keiko was called her name, she looked around.

「恵子は彼女の名前を呼ばれた時、周りを見回した。」

過去完了形になる時

分詞構文が主となる文よりも以前のことを示す場合には、完了形を使います。

たとえば次のような文です。

【例文⑦過去完了を使った分詞構文】

Having finished my homework, I have a lot of free time.

「宿題を終えたので、私には自由時間がたくさんあります。」

宿題を終えたことが、今の時点よりも過去となるので完了形を使っています。

分詞構文を使わなければ、こんなふうになります。

【例文⑦過去完了を使った分詞構文の言い換え】

I finished my homework, so I have a lot of free time.

「私は宿題を終えたので、私には自由時間がたくさんあります。」

長文中の分詞構文を速く読むコツ

ここまで分詞構文の意味を例文と共に見てきました。

ひとつひとつの意味は知っておいて損はないですが、ただ実際に長文を読む際には分詞構文の意味を考える必要はありません。

それに、考えている時間もありません^^;

では長文の中の分詞構文をどう読み下していくと良いのか、実践的な方法を解説しますね。

たとえば次の文があったとします。

【例文⑧分詞構文を使った長文】

The teachers should carefully develop English skill of each student, building their relevant skills, checking their current understanding, and giving them the practice of the types of questions they will encounter.

まずは意味ごとに区切って、読んでいきましょう。

区切り方は前置詞や分詞構文、関係代名詞の前がおすすめ。

慣れないうちは実際にスラッシュを書いていき、慣れたら頭の中で区切っていくと良いですよ。

【例文⑧分詞構文を使った長文:スラッシュ入り】

The teachers should carefully develop English skill of each student, /building their relevant skills, /checking their current understanding, /and giving them the practice /of the types of questions /they will encounter.

上記の区切り目ごとに意味をとらえていくと、こんなふうになります。

【例文⑧分詞構文を使った長文:スラッシュごと訳】

先生は注意深く生徒ひとりずつの英語力を伸ばすべきだ /関連性のある能力も磨きながら /生徒の現在の理解度も確認しつつ /練習を与えながら /問題のタイプの / 彼らが出会うであろう

かなり適当に訳しましたが、もっと適当でもOK。

長文を読む時には分詞構文の細かい意味やキレイな訳はどうでも良いのです。

それよりも前の部分とのつながりや、文の構造を見抜くのが大事。

上記の文のつながりや構造は次のようになります。

「長文の中の分詞構文が理解できない」と感じたら、ぜひこの点を意識して読んでみてくださいね。

なお上記の文をきちんと訳してみると、こんなふうになります。

【例文⑧分詞構文を使った長文:きれいな日本語訳】

先生は、関連のある能力も磨いてあげつつ、そして現在の理解度も確認しつつ、生徒がぶつかるであろうタイプの問題の練習をさせながら、注意深く生徒ひとりずつの英語力を伸ばすべきです。

まとめ

今回は分詞構文を説明しました。

■分詞構文を使うと重複を省いて、文をスマートにできる

■分詞構文の意味は【時・理由・結果・条件】など。

関係代名詞の文を言い換える時にも使える。

■現在分詞だけでなく、受け身の意味では過去分詞が使われる。

主となる文より前のことを伝える時は完了形を取る。

■長文の中に出てきたら、分詞の前で区切ると分かりやすい。

きれいに訳すより、前の部分との流れや文の構造をとらえる。

分詞構文を読み解くには、慣れも大事です。

今回ご紹介した内容も参考にして、ぜひ実際の長文に出てくる分詞構文に慣れていってくださいね。

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