英検とTOEIC徹底比較:どちらか悩む社会人が後悔しない選び方

TOEICと再就職・転職
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加藤 じゅんこ

次女出産後に死を意識したことがきっかけで、独学で英語をやり直す。TOEIC960点・英検1級を取得して独立。英語講師と海外企業の日本窓口に。【NHK基礎英語2】にインタビュー記事掲載される。信念は「英語で働き方は変わる!」
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くま美
くま美

英検とTOEIC、どちらを受けたら良いのかしら。

じゅんこ
じゅんこ

結構悩みがちなところよね。

今回は2つのテストを徹底比較して、選び方のコツを紹介するわね。

学生ではなく社会人が英検やTOEICを受ける目的は、大きく分けて2つあります。

1つは転職や再就職を有利にするため、もう1つは試験の勉強を通じて英語力をつけるためです。

この2つの目的を一気に果たそうとすると、「英検とTOEIC、どちらを受けたら良いのか分からない」と悩んでしまったりします。

今回はTOEIC960点と英検1級を取得した私自身の経験もふまえ、キャリアと英語力をつけるためには忙しい社会人はどちらの試験を受験したら有利か、選び方のコツを教えますね。

英検とTOEIC徹底比較

まずは英検とTOEICテストを比較していきます。

最初はレベルの違いからチェックしていきましょう。

英検とTOEICのレベル比較

英検とTOEICのレベルですが、両テストの公式サイトにはそのままの形で比較できる資料はありません。

そこで語学力を測定するための国際規格を使用して比較を行っていきます。その後、具体的に就職活動で有利になる目安を解説しますね。

英検とTOEICレベル換算表

日本以上に多言語が行き交うヨーロッパにおいては、外国語力を測る共通の物差しが必要となり、CFER(セファール)という指標が作られました。

国際化が進む世の中で、CFERは外国語のテストのレベルを測る国際基準となっていき、異なるテストのレベルを共通軸で比較するために使用されています。

今回はこのCFERを使って英検・TOEICのレベルを比較していきます。

比較結果は、次の通りです。

CEFR英語レベル(概略) 英検TOEIC L&R
C2
(熟練)
ほぼすべてを容易に理解でき、自然かつ流暢に正確に英語で自己表現ができる 該当なし 該当なし
C1
(熟練)
言葉を探している印象を与えず、自然かつ流暢に複雑な話題についても英語で自己表現ができる 1級 945~
B2
(自立)
ネイティブ話者と緊張せずやり取りできる程度に流暢かつ自然で、幅広い話題について明確で詳細な文章を作れる 準1級 785~
B1
(自立)
身近な話題について筋が通った簡単な文章を作れる 2級 550~
A2
(基礎)
日常的な範囲なら単純で直接的な情報交換が可能 準2級 225~
A1
(基礎)
相手がゆっくり、はっきりと話し、かつ相手の助けを得られるなら、簡単なやりとりは可能 3級・4級・5級 129~

※参考としたサイト:文部科学省:各試験・検定試験とCEFRとの対照表

BRITISH COUNCIL: CEFR

大まかにですが、英検2級がTOEIC600点レベル、英検最高峰の1級は、TOEIC950点程度であると解釈できます。

就職活動で有利になるレベルの目安

両テストの結果を就職活動で活用する時には、一般的に英検であれば2級以上、TOEICであれば平均点やや上である600点以上であれば「履歴書に書ける」とされています。

先ほどの表で、CFERのB1レベルあたりですね。ただこのレベルでは、やや弱いです。

「履歴書に書いて英語力を強くアピールできる」資格となると英検だと準1級、TOEICであれば700点後半~800点以上が妥当でしょう。

CFERのB2レベルに該当します。

ちなみに「英検は期限がないけれど、TOEICには受験後2年の期限があるので、履歴書に書くには英検が良い。」といも言われますが、これは根拠がはっきりしない意見です。

TOEICのスコアには特に決まった有効期限はありません。

おそらくTOEICテストの運営団体がスコアの証明書を再発行してくれる期限が2年というところから、こういった話が広まったのではないかと推測されます。

英検もTOEICも募集要項に規定がなければ、期限なく試験結果を履歴書に書くことが可能です。

ただあまり昔に取得した資格は良い効果をもたらさない可能性はあるので、そういった場合は最近の英語力を示す経験をいれておくなど工夫しましょう。

スコアの有効期限についてもっと知りたい場合は、TOEICスコアを履歴書に書く方法についての記事も併せて読んでみてくださいね。

TOEIC未受験や点数が低くても履歴書で英語力をアピールする方法
履歴書に書けるTOEICのスコアは一般的にTOEIC600点以上。再就職や転職なら700点、英語力を要する仕事なら800点がオススメです。もし最近受けたTOEICの得点が以前より下がってしまった場合には、あえて最新の結果を書かず古いテスト結果を書くというのも戦略のひとつです。また今回はTOEIC未受験の場合や点数が低い時にも使える履歴書での英語力の伝え方を紹介します。

テスト未受験や実務経験が少ない場合の履歴書の書き方なども紹介しています。

くま美
くま美

なんとなく、2つのテストのレベルの目安が分かってきたわ。

くまた
くまた

英検とTOEICって、テストの内容も違うの?

違っていたら、簡単なほうを受けておいたほうが、得だよね。

くま美
くま美

確かにそうね。どっちが難しいとかあるのかしら?

じゅんこ
じゅんこ

難易度と言うより、試験の内容は、かなり違うわね。

英検とTOEICの試験の内容、見ていくわね。

英検とTOEICテストの内容比較

英検とTOEICテストの内容の比較は次のとおりです。

英検は級により内容が異なるため、ここでは英検1級の情報を基準にしています。

比較ポイント英検TOEIC L&R
測定する能力4技能
(聞く・話す・読む・書く)
但し級による。面接は3級から。
2技能
(聞く・読む)
試験内容家庭・職場・地域など。
準1級から難易度が上がり、教育・科学・環境・医療なども。
ビジネス一般
筆記問題数1級では69問
-リスニング27問
-リーディング41問
-ライティング1問
200問
-リスニング100問
-リーディング100問
解答時間1級では135分
-筆記100分
-リスニング35分
120分
-リーディング75分
-リーディング45分
費用9,500円(1級)5,725円
判断基準合否判定スコア判定
開催回数年3回年10回
社会人受験者数(2018年)約40万人約41万人
(IPテストは除外)

※表は下記サイトの情報を元に本サイト運営者が作成

日本英語検定協会:試験内容・過去問受験の状況

国際ビジネスコミュニケーション協会:2018年受験者数と平均スコア, p.6

一番よく取り上げられる違いとしては、英検は4つの技能を全て測るのに対して、TOEICはリーディング力とリスニング力だけを見るという点です。

英検では、話す、書く、といったアウトプット力も含めた総合的な英語力を見られるのですね。

ただ一方こういった手間がかかることも影響してか、英検は年3回しか実施されず、また合否判定であるのに対し、TOEICは年10回も開催されます。

またTOEICは合否判定がなく、今の実力を細かくスコアで確認できます。

受験者数についていうと、ここでは社会人だけに絞って比較してみたところ、両試験の受験者数はほぼ同じでした。

ちなみに両テストとも受験者数は伸びています。英語力を上げることへの関心が高まっていることが伺えますね。

くまた
くまた

へえ。

両方とも英語のテストだけど、内容はけっこう違うんだね。

くま美
くま美

TOEICのほうが手軽そうだけど、英検のほうが4技能見れて良いわね。

結局、どちらを受けたら良いのかしら・・・?

じゅんこ
じゅんこ

それじゃ最後に、選び方を紹介するわね。

英検とTOEICの選び方

ここまで見てきた内容をまとめると、英検を受けたほうが、バランスよく英語力を伸ばせる気がしませんか?

試験の勉強を通じて英語力を上げるのが目的であれば、4つの技能を総合的に伸ばせる英検に利があります。

一方TOEICは、一般的にTOEIC L&Rテストを指しますが、このテストではリスニングとリーディングの2技能しか評価しません。

ただTOEICテストは日本の多くの企業で英語力の指標となっており、求人の足切りとしても使用されています。

こういった事情から、もし就職活動で英語力をアピールすることが目的なら、TOEICテストの方が良いでしょう。

もし「英語力も伸ばしたいし、就職活動にも使いたいから両方受けたい!」場合は、両方のテストを受験した私自身の経験から言うと、まずはTOEICから挑戦し、その後に英検を受ける、という順番が効率的です。

というのは、私は英検1級まで取りましたが、この資格は「英語の資格に興味がある人」には認めてもらえるものの、一般的な認知度はそれほど高くはないことを実感してきました。

それにも関わらず英検は特に準1級あたりからやや学術的な問題が増えていき、これに応じて新たに英単語を暗記する必要もあり、手間がかかります。

ちなみにこちらは私が英検1級を勉強していた時に使用していた英単語の本です。


“ailment” (軽い病気)、”blister”(水膨れ)、”levity” (軽妙さ)など、受験以後、使うことがないものも結構あります^^;

ただ私は英語で本を読む習慣があるのですが、ある程度ちゃんとした文章を読むときには、覚えた英単語はそれなりに役立っている気もします。

一方TOEICは取得を推奨する企業が多く、一般的な認知度が高いので、高スコアを取ればそれだけインパクトを与えられます。

またTOEICでは日常的なビジネスで起こる場面を元に問題が作られるため、そこに出てくる単語は、普段の仕事でも使えます。

こういった自身の経験から、もし両方受けたい場合には、まずはTOEICで就職活動や昇進を有利にするだけのスコアを取ってしまうことをオススメします。

覚えた英単語などの知識は実践で使えますし、スコアは就職活動に活かせます。

TOEICスコアを伸ばした後に英検に挑戦すれば、じっくりアウトプット力を伸ばしていけるでしょう。

TOEICスコアを伸ばすときには英語を速く読む力が身に付きますが、こういった力は英検でも活用できますよ。

まとめ

今回は英検とTOEICテストの比較をしました。

■2つのテストのレベルは次の通り:

-英検2級はTOEIC600点程度に該当するが、履歴書に書けるのはこの辺りから

-英語力を強くアピールするには英検は準1級、TOEICは750点~800点以上

-最高峰は英検なら1級、TOEICは950点以上

■英検は4技能を測ることが特徴。一方TOEICは開催回数が多く、またスコアで細かく実力を確認できる

■どちらか悩む場合は就職活動などで使いやすいTOEICを先に受け、ある程度のスコアを取っ手から英検に進むのがおすすめ

目的に合わせて受けるテストや受ける順番を決め、あなたのキャリアにフル活用していきましょう!

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