TOEICって、高得点とったら、いっぱい稼げるの?
これ、くまた!お金のことを聞くなんて。
でも、気になるわよね。
TOEICは、年収アップにつながるわよ。
えっどれぐらい!?
お母さん・・・自分だって。
TOEICスコアと年収には、ある程度の相関関係があります。
ただ年収には様々な要因が影響するため、「何点取ったらいくら上がる」といった単純な結論を出すことはできません。
さらにTOEICスコアが有利に働くには、条件があります。
色々なデータを使って、TOEICが年収アップにどのぐらい有利に働くか、本当のところを見てきましょう。
TOEICスコアは年収に影響するか
まずTOEICの前に、英語力そのものが年収とどう関係するかをチェック!
英語力と年収の相関関係
こちらは(株)キャリアインデックスによる英語力と年収に関する調査結果の表です。
参照元:CareerIndex年収・転職 実態調査 vol.7
年収700万円以上の人は、約半数が英語の読み書きができるレベルであることが分かりますね。
英語力があるから年収がアップしたのか、あるいは仕事ができる人は英語も頑張る傾向があるのか。
この辺りは「卵が先か、鶏が先か」議論になってしまうので、ひとまず置いておきましょう^^
とりあえず英語力と年収は相関関係があるようです。
TOEICスコアと年収の相関関係
それでは次に、英語力を示す証明書とされるTOEICと年収の関係をチェック!
こちらは転職サイト doda (デューダ)による「TOEICスコア別平均年収」を示した表です。
約10万人のホワイトカラーの正社員を対象に実施した調査結果(2013年)を基に作られています。
参照元:dodaグローバル / TOEICテストスコア別平均年収
この表から、2つの傾向が読み取れます。
1. TOEICスコアなし(未受験者)は年収が低い
2. TOEIC700点あたりから、スコアに応じて年収がアップしていく
1.に関しては、そもそも資格試験を受ける意識の高さそのものが年収に影響している可能性があり、一概にTOEICを受けないから年収が低いとはいいきれません。
2.については、TOEIC700点以降は年収が増加していく傾向が一貫しており、ある程度高いTOEICスコアを取ると、年収アップに結び付くということが推察できますね。
TOEICと年収、やっぱり関係あるんだね。
たしかに。
つまりTOEICって昇進や転職に有利ってことね。
なんで?
だってお給料が上がるタイミングって、昇進か転職のどちらかでしょ。
つまりTOEICは、このふたつに有利っていうことね?
さすが、くまみさん。するどい!
それじゃ、そのあたりを掘り下げてみるわね。
TOEICスコアは転職・昇進に影響するか
転職・昇進において、TOEICがどれぐらい影響があるかをチェックしてみましょう。
まずはTOEICと転職活動の関係を、転職成功率と足切りという2つの面から見ていきます。
TOEICスコアと転職成功率
こちらはTOEICスコアの有無と転職の成功率を示した表。
参照元:dodaグローバル / 英語は転職に有利!?グローバル採用の実体調査2014
青色がTOEICスコアなし、緑色がTOEICスコアありですが、緑色のスコアありのほうが転職成功率が高いことが見て取れます。
なおグラフから、男性よりも女性の方が、TOEICスコアを持っている場合と持っていない場合での差が大きくなるということも分かりますね。
英語を使う仕事には、事務職など女性が採用されやすい職種が多いためではないかと考えられます。
TOEICスコアによる就職足切り
数字で見ることはむずかしいのですがTOEICスコアは足切りとして使う企業もあります。
これも、TOEICスコアがあるほうが転職が成功しやすい理由として挙げられるでしょう。
具体的には、次のような職種でTOEICスコアが足切りに使われます。
- 貿易事務
- サポート事務
- 営業
- エンジニア
TOEICスコアによる足切り例は、スコア別おすすめ職種をまとめた記事にも詳しく書いているので気になったら読んでみてくださいね。
ちなみになぜ足切りにTOEICスコアが使われるかといえば、採用担当者が手間暇かけず応募者の英語力を判断できるから!
こう考えていくと、なぜTOEICが転職に有利に働くのか見えてきませんか?
TOEICスコアと昇進
TOEICスコアは昇進の基準としても使用されています。
ビジネス系メディア プレジデントが上場企業366社に行ったアンケート結果によると、「TOEICスコアを昇進の条件としている」「今後はする予定」と答えた企業は、全体の4分の1という結果になりました。
参照元:President Online / 主流派TOEIC500~600! 厳しい昇格の条件
業種としては、海外と関わる比率の高い製造業が圧倒的に多くなっています。
実は私自身、TOEICのスコアを昇進の条件とする製造業の企業でTOEICを教えていたことがあります。
忙しい業務の合間を縫ってTOEICテストを頑張るビジネスマンを目の当たりにしてきました。
もちろんTOEICスコアを上げたからと言って、生徒さんたちに仕事で使うだけの英語力がすぐ身に付くわけではありません^^;
ではなぜ企業では昇進の条件としてTOEICスコアを使用するかといえば、会社としては社員に「英語力」をつけてほしいわけですが、そのための独自の教育制度や基準を設けるのは大変だから。
そのため、英語力を手軽に判断できる基準として認知されているTOEICテストを採用するのです。
こうすることで社内のリソースを割くことなく、手軽に外部に教育を委託できますね。
なるほど。
TOEICがあると転職や昇進が有利な理由って、つまりみんながラクしたいからなんだね。
言われてみれば、そうよね。
採用担当者が英語が苦手でも、TOEICスコアを基準にすればパッと英語力が分かるし。
昇進の基準としても【何点以上!】ってすれば良いからラクよね。
まさにこの英語力の測定しやすさがTOEICの魅力といえるわね。
だからTOEICは広まったのね。
つまり、TOEICさえ頑張っておけばお金が増えるってことだね。
それはちょっと、キケンな考えね。
え。そうなの?
そうね。
TOEICだけ頑張れば良いっていうのは、極端な気がするわ。
TOEICスコア以外の条件をチェックする
ここまで見てきたとおり、TOEICスコアは高い年収と相関関係があります。
実際、転職や昇進の際にも有利である傾向がデータから見てとれました。
ただもちろん、TOEICスコアさえあれば有利になるわけではありません。
英語力より業務に必要なビジネス経験や知識を重視する企業は多いでしょう。
また英語で話す機会が多い仕事であればスピーキング力も見られます。
高いスコアを活かして転職や就職を成功させるには、TOEIC以外で必要な要件を満たしておくのが条件。
当たり前のことに聞こえるかもしれませんが^^;
ただ意外と見落とされがちな部分なんです。
転職活動の際には、実際にどういったスキル・経験が求められるのか。
高スコアを条件とする求人情報からいくつかピックアップしてみました。
【TOEIC800点以上を求める仕事の募集要項】
①営業職
■TOEIC 800点以上あれば尚可
■BtoB営業経験2年以上
②企画・運営職
■TOEIC 800点以上
■英語での交渉力
■社会人経験3年以上
③英文事務
■TOEIC 800点以上
■翻訳業務
■未経験可
たとえば①の営業職であれば、営業経験があれば英語を話す実務経験は不要そうです。
②の企画・運営職はスピーキング力を問われそうなので、TOEICスコアに加えてスピーキング力をかなり鍛えておく必要があるでしょう。
③は、条件だけ見ればTOEICスコアがかなり活かせそうですね。
このように前もって希望の仕事で求められる条件をチェックし、可能であれば対策を行っておけば、転職活動を有利に運ぶことができるでしょう。
もしスピーキング力を要する仕事に就きたい場合には、オンライン英会話を利用して英語力を伸ばすのがおすすめです。
ビズメイツなら英語での面接対策レッスンもありますよ。
まとめ
今回はTOEICスコアと年収、転職、昇進の関係についてお伝えしました。
■英語力と年収には相関関係がある
■TOEICスコアと年収にも相関関係がある
■TOEICスコアは昇進・転職にも有利
■但しTOEICスコアだけが条件となる求人はあまりない。他の条件もチェックして対策を行っておくと良い。
TOEICスコアの利点は分かりやすく英語力を伝えられること。
長期留学経験や、英語を使った実務経験がないときなどにも、英語力をアピールするために活用することができます。
年収アップのために上手に使っていきましょう!
TOEICと転職はこちらの記事もお役立てください。