TOEICパート4の解き方のコツって、あるのかしら?
パート3と同じで、先読みが使えるわ!
あとは質問のパターンが決まっているから、ぜひ覚えておいて。
TOEICパート4は、パート3と同様「先読み」という方法が非常に有効。
先読みとは、音声が流れてくる前に設問部分をチェックしておく方法ですね。
これに加えて、よく出る設問の5つの型を覚えてください。
先読みしやすくなり、正解率アップにつながります。
一緒に問題を解きながら、解説していきますね。
TOEICパート4で先読みを実践
先読みを使ってどのようにパート4を解いていくか、実際に流れを確認していきますね。
TOEIC運営団体の公式サイトにあるサンプル問題を使用します。
先読みステップ1:設問から音声を予測する
まずは設問の先読みをしていきましょう。
最初の設問は次の通り。
設問① What kind of business does the speaker work for?
「話し手はどのような仕事のために働いていますか。」
(A) A restaurant「レストラン」
(B) A supermarket「スーパーマーケット」
(C) A furniture store「家具店」
(D) A fitness center「フィットネスセンター」
この設問を読むと、流れてくる音声の舞台はお店であることが分かりますね。
では2つ目の設問に目を通します。
設問② Why does the speaker assign extra work to the listeners?
「なぜ話し手は聞き手たちに追加の仕事を割り当てているのでしょう。」
(A) A deadline is approaching.「締め切りが近づいている。」
(B) A staff member is unwell.「一人のスタッフが体調不良である。」
(C) Many customers are expected.「多くのお客さんが見込める。」
(D) Equipment needs to be unpacked.「装置を取り出す必要がある。」
どうやら話し手は聞き手に対して仕事を割り当てる立場にあることが想像できませんか?
店長さんかもしれませんね。
では、3つ目の設問に目を通しましょう。
設問③ What does the speaker ask listeners to tell customers about?
「話し手は、お客様に何を言うように聞き手に頼んでいますか。」
(A) New business hours「新しい仕事時間」
(B) Discount cards「ディスカウントカード」
(C) A special dish「特別な料理」
(D) A holiday sale「ホリデーセール」
やっぱり店長さん的立場の人が「お客様にこれを伝えてね」と指示している様子が感じられます。
ここまでの先読みで、音声を聞く前にすでに次の情報を得ています。
- 話し手は店長さんか指導スタッフっぽい。
- 話し手は聞き手に追加仕事を割り当てている様子。
- 話し手は「お客様にこれを伝えてね」と聞き手に頼んでいる。
先読みステップ2:音声を聞きながら問題を解く
では実際に、音声を聞きながら回答していく段階に入っていきます。
音が聞ける環境なら、下記から音声も聞いてみてくださいね。
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
まずは次のような音声が流れてきます。
Question 71 through 73 refer to the following talk.
「質問71~73は次の話に関するものです。」
続いて話が始まります。
OK, before you start serving food, I want to let you know that the restaurant is a bit under staff tonight.
「オーケー、食べ物を盛り付ける前に知らせておきたいのだけど、レストランは今夜ちょっと人手不足なの。」
この音声が流れてきた時点で、最初の質問①に答えられますね。
質問① What kind of business does the speaker work for?
「話し手はどのような仕事のために働いていますか。」
(A) A restaurant「レストラン」★正解★
(B) A supermarket「スーパーマーケット」
(C) A furniture store「家具店」
(D) A fitness center「フィットネスセンター」
正解はA「レストラン」です。
もしこの文章を聞き逃したとしても、話全体の流れから答えられる問題。
ぜひ落とさず取っていきたいところですね。
引き続き音声を聞いていきましょう。
TOMORO called me this afternoon to let me know that she has a cold. So I’m asking each of you to be in charge of one extra table tonight.
「ともろうが今日の午後電話をかけてきて、風邪をひいてしまったと知らせてくれました。なので、今夜は皆さん一個ずつ、余分にテーブルを受け持ってね。」
この段階で質問②への解答が可能です。
質問② Why does the speaker assign extra work to the listeners?
「なぜ話し手は聞き手たちに追加の仕事を割り当てているのでしょう。」
(A) A deadline is approaching.「締め切りが近づいている。」
(B) A staff member is unwell.「一人のスタッフが体調不良である。」★正解★
(C) Many customers are expected.「多くのお客さんが見込める。」
(D) Equipment needs to be unpacked.「装置を取り出す必要がある。」
正解はBですね。
この部分は、聞き逃してしまったら答えられません。
ただ場面がレストランということが察知できれば、Dは違うと推測ができますね。
キーとなる単語を聞き逃してしまってもあきらめず、可能な選択肢をしぼりこんでいきましょう!
それでは引き続き、流れてくる続きの音声を聞いていきます。
Please also remember to tell each table of guests about our new menu special. It’s a rice dish with the sauteed grilled vegetables. I think it will be very popular because many of our customers have been asking for more vegetarian options. That’s all for tonight.
「あと、お客様のテーブルごとに、私たちの新しい特別メニューを言うようにしてね。グリルベジタブルのソテーとご飯の料理よ。私はこれは人気がでると思うわ。というのも、多くのお客様はベジタリアン用のオプションをもっとほしがっていたものね。では、今夜は以上です。」
ここまで来たら、最後の質問に答えられますね。
質問③ What does the speaker ask listeners to tell customers about?
「話し手は、お客様に何を言うように聞き手に頼んでいますか。」
(A) New business hours「新しい仕事時間」
(B) Discount cards「ディスカウントカード」
(C) A special dish「特別な料理」★正解★
(D) A holiday sale「ホリデーセール」
話し手が聞き手に対してお客様に伝えるよう依頼していることは「Cの特別な料理」です。
この問題の答えは “vegetarian option” などの単語から推測ができますし、「レストラン」という場面からも選びやすい選択肢です。
お気づきになったかもしれませんが、レストランという場面設定が正解を選ぶ際に大きく影響していきます。
ぼくはメニューとか、ベジタリアンとかって単語で、レストランだなって分かったよ。
最初を聞き逃しても、キーワードを拾って場面を予想できたりするわよね。
あと音声の一番最初もヒントになるから、ぜひ聞き逃さないで。
パート4を解くリズム
先読みを使ってパート4を解く流れを図にすると、次のようなステップになります。
なお、パート4はパート3と異なり、話し手が話す前に次のような音声が流れてきます。
Question 71 through 73 refer to the telephone message.
「質問71~73は電話メッセージに関するものです。」
これ実は、流れてくる場面を絞り込める大事な部分!
前の問題の内容を引きずってしまうと聞き逃してしまったりするので、気を付けてくださいね。
なおパート3攻略の記事にも書いたとおり、先読みは意外と高度な読解力が求められるテクニック。
難しいと感じたら、ムリに行わないでください。
慣れないうちは、まずは「キーワードだけ見る」「疑問詞だけ見る」と限定的に先読みを行っていくのも手ですよ。
設問にはパターンがあるの。
パターンを知っておけば、設問をパッと見ただけでも内容が理解できたりするわ。
最初に言っていた5つの型ね!
ぜひ知りたいわ。
TOEICパート4で聞かれる5つの設問パターン
それではここから、パート4でよく出る5つの設問タイプを紹介しますね。
パート4の設問パターン① 概要・テーマ
最初はこの「概要・テーマ」を聞く質問がよく出ます。
【概要・テーマを問う設問例】
- Who is the listener?「聞き手は誰でしょう?」
- What is the purpose of announcement?「アナウンスの目的は何でしょう?」
- Who most likely is the speaker?「話し手は誰である可能性が高いでしょう?」
この部分を先読みするだけで、流れてくる音声の場面が分かることもあります。
たとえば ”Who is the listener?” とあれば「ラジオとか、放送の音声なのかな」と予測がつきますよね。
ラジオなら、ニュースや天気予報、交通情報といった内容が流れてくると推測できちゃいます。
パート4の設問パターン② 詳細・具体的なこと
「詳細・具体的なこと」を問う質問には、音声内の特定のキーワードを拾っていく必要があります。
【詳細・具体的なことを問う設問例】
- What does the speaker ask the listeners to do?「話し手は聞き手に何をするよう頼んでいるでしょう?」
- What problem does the speaker mention?「話し手はどんな問題について言っているでしょう?」
質問を解くためのキーワードが一度しか流れてこなかったりするので、聞き逃しに注意です!
先ほど解説した質問②がこのタイプですね。
「なぜ話し手は聞き手たちに追加の仕事を割り当てているのでしょう。」
万が一キーワードを聞き逃しても全体の雰囲気から選択肢を絞り込むことができる場合があります。
適当に回答を選ばず「可能性が高い」選択肢を絞り込むようにしていきましょう。
パート4の設問パターン③ 発言者の意図
発言者の意図を予測する問題では、発言の文脈と、発言者の気持ちを感じ取っていく必要があります。
【発言者の意図を問う設問例】
- What does the speaker mean when he say ” ・・・”?「話し手が・・・と言った時、彼は何を意図していますか?」
「・・・」のセリフが流れてくる文脈に注意して聞いていきましょう。
文脈によって、意図が全く変わってきます。
たとえば「1カ月かかった」というセリフがあったとして、文脈によって「たった1カ月」であったり、「1カ月もかかってしまった」であったりと意味合いが大きく異なってきます。
正確な意味が聞き取れない場合には、発せられた言葉が「ポジティブ」な意味か「ネガティブ」な意味かだけでも判断してみましょう。
それだけでも選択肢を絞り込めることもあります。
もしポジティブな意図で発せられたと判断できたら、ネガティブな意味合いの選択肢を除外することができますよね。
音声がきちんと聞き取れなくてもあきらめず、このように選択肢を絞り込むということを意識してみてください。
粘り強いマインドも点数アップに直結していきます。
パート4の設問パターン④ 今後の行動
「今後の行動」に関する設問は、最後に出てくることが多いです。
【今後の行動を問う設問例】
- What does the speaker say he will do?「話し手はこれから何をすると言っているでしょう。」
- What will happen next?「次に何が起こるでしょう。」
”will” が入っているので、「これからする」ことになります。
音声の最後のあたりにキーワードが入っているので、最後の文章まで聞き逃さないようにしていきましょう。
パート4の設問パターン⑤ 図表
パート4の最後には、図表と組み合わせて解く問題が登場します。
問題用紙に図表が印刷されているので分かりやすいですね。
質問は次のフレーズで始まります。
- Look at the graphic,「図形を見てください。」
パート3と同様、このタイプの問題は音声と図形を組み合わせて答えていくことになります。
文字情報だけで答えられると感じられる回答は、ほぼ不正解と考えて良いでしょう^^;
たとえば次のような表と設問があったとします。
【パート4図形問題例】
Who will be the first speaker?
「最初に話す人は誰でしょう」
普通にみれば “Mr.Lee” が正解になりますが、こういった流れはまずありません。
ありがちなのは、「交通状況によってリーさんが遅れてくるので、10時に話すはずのスピーカーが先に話します。」といった感じ。
その場合、10時に話すスピーカーである「Ms.Sato」が正解となりますね。
図形問題は文字情報だけで答えられることはまずないので、音声によって得たヒントを図形と組み合わせて答えるようにしていきましょう。
意地悪な問題だなぁ。
あら、でも簡単に正解できる問題なんてないわよ。
簡単そうに見えるのは、かえって疑わしいわ。
お母さん、疑り深いんだね・・・
まあ、疑ってかかっておいたほうがテストで正解は取りやすいわね。
あとは粘り強いマインドが大事よ!
まとめ
今回はパート4の解き方のコツを解説しました。
・最初に「どんな音声が流れるか」のアナウンスがある。重要キーワードなので聞き逃さない。
・音声の前に設問を読む「先読み」を使うとパート4で点数をのばせる。
・先読みがむずかしいと感じたら、質問のキーワードとなる単語だけチェックすると良い。
・質問には次のようなパターンがあり、パターンを把握しておくと先読みが楽になる。
①概要・テーマ
②詳細・具体的なこと
③発言者の意図
④今後の行動
⑤図表
先読みと設問のパターンを上手に使って、正解率を上げていきましょう。
なおパート4のリスニングが難しいと感じたら、勉強法を解説した記事があるので、目を通してみてくださいね。