TOEICパート1って、たった6問しかないのよね。
写真を見て答える問題だし、何とかなるかしら。
甘いわ、くま美さん!
パート1は全体のモチベーションにも影響してくる大事なパートよ。
今回はパート1で全問正解が狙えるぐらい、しっかり対策していくわ!
は、はいっ!
あ・・・あつい!
TOEICパート1は6問しかないので全体の分量から考えると少なく、また写真を見ながら解けるということで簡単そうに思えますが、実は一筋縄ではいかないパート。
パート1を攻略するコツは「時制」「単語」そして「マインド」の3点です。
今回はまずTOEICパート1の4つの写真パターンから問題の傾向を分析し、その後に攻略ポイントを解説していきますね。
引っかけ問題のトラップを回避し、パート1の正解率を100%にしていきましょう!
TOEIC パート1 の問題形式をおさえよう
まずはTOEIC パート1の問題形式を確認した後、パート1で出てきやすい4つの写真のパターンを紹介していきますね。
TOEICパート1の問題構成
TOEICパート1では1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されます。
写真を最も適切に描写しているものを選びます。
なお、説明文は印字されていません。
たとえば次のような問題が出題されます。
【TOEIC Part1 サンプル問題】
【選択肢(実際には印字されず音声のみが流れます。)】
A:They’re moving some furniture.
B: They’re entering a meeting room.
C: They’re sitting at a table.
D: They’re cleaning the carpet.
参照元:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 TOEIC Listening & Reading Test サンプル問題
正解は「C :彼らはテーブルに着いている。」ですね。
実際にTOEICテストを解く際には、問題を解く前に必ず写真を良く見ておくようにしましょう。
音声が流れてくる前に写真を確認することで「こんな説明文が流れそうだ」といった予測がつき、問題を解く上で有利になるのです。
問題形式を確認したところで、次に出題される写真のパターンを見ていきましょう。
TOEICパート1の4つの写真パターン
TOEICパート1に出てくる写真には次の4つのパターンがあります。
1.人物が一人だけ写っている写真
2.複数の人物の写真
3.物の写真
4.風景の写真
パターンごとに出題されそうな説明文の例と、考え方のポイントを解説していきますね。
パターン1.人物が一人だけ写っている写真
写真パターン | 人物が一人だけ写っている |
---|---|
ポイント | 今まさに何をしているか |
まずは人物が一人だけ写っている写真。
写真描写という問題の性質上「今何をしているのか」に焦点をあてた説明文はパート1全体にわたって良く出てきますが、人物が一人だけの場合には特に頻出です。
人物一人のパターンでは、「この人は今何をしているのか」という点を意識して写真をチェックしておきましょう。
たとえば、写真の女性は次の事を「今行って」いますね。
・眼鏡をかけている
・カップを持っている
・パソコンの画面を見ている
次のような文が正解として流れてきます。
【正解例】
The woman is wearing glasses.
「女性は眼鏡をかけています。」
ちなみに”wear” という動詞は、現在形でも現在進行形でも「身に着けている状態」を指します。
「今まさに眼鏡をかけているところではないな」と選択肢から外さないようにしてくださいね!
これ、意外とよく出る引っかけポイント。
2020年1月12日のTOEICテストの写真描写問題でも、一番最初に出題されていました。
ちなみに、もしここで “wear”ではなく“put on(身に着ける)” という動詞が使われると「今まさに眼鏡をかけているところ」という意味になり、不正解の選択肢となります。
【不正解例】
The woman is putting on glasses.
「女性は眼鏡をかけようとしています。」
パターン2.複数の人物の写真
写真パターン | 複数の人物が写っている |
---|---|
ポイント | 主語に注意 |
次に複数の人物が写っている写真です。
この場合「全員で行っているのか」あるいは「その中の1人だけが行っているのか」という点が重要になります。
間違った説明文の例としては、次のようなものが考えられます。
【不正解例】
They are sitting on the sofa.
「彼らはソファに座っています」
上記の写真では女性が立ち、男性だけ座っている状態なので、主語が “They” になるのはおかしいですよね。
この文章の主語が ”The man” であれば、正解になります。
【正解例】
The man is sitting on the sofa.
「男性はソファに座っています。」
複数の人物が写っている写真では、特に主語の違いに注意して音声を聞いていきましょう。
なおこの例のように「他のすべてが合っているのに、主語など一語だけが違う」という選択肢もパート1全体にわたってよく出てくるので気を付けてくださいね。
パターン3.物の写真
写真パターン | 物が写っている |
---|---|
ポイント | 物の配置状態をチェック |
3つ目は物が写っている写真です。
ここでは物の「配置状態」が重要になります。
上の写真であれば、書類が机の上に積み重なった状態であることが説明文になりそうですね。
次のような音声が流れてきたら、正解となります。
【正解例】
There is a pile of documents on the table.
「机の上に書類が積み重なっています。」
反対に不正解の例としては、「机の上はきれいに整頓されている」とか「男性が机の上で作業をしている」といったものが考えられます。
【不正解例】
The man is working on the desk.
「男性がその机の上で作業をしています。」
写真に「机」が写っているので、あえて同じ「机」という単語を入れることで、間違った説明文を選ぶように誘導してくるわけですね。
なお上記の文に出てきた“pile” は動詞としても使われる単語で「(無造作に)積み重ねる」という意味です。
似たような単語で “stack”というのもあり、こちらは「(きちんと)積み重ねる」という意味。
両方とも物が積み重なった写真の説明文に出てきやすい単語なので、覚えておきましょう!
物の写真では、引き出しや扉が開いていたりするパターンもあります。
その際には引き出しや扉が「開いているのか、閉じているか」の状態が要チェックポイントですよ。
【正解例】
The drawer is open.
「引き出しは開いています。」
パターン4.風景の写真
写真パターン | 風景 |
---|---|
ポイント | 全体を見る |
風景が前面に出た写真では「全体を見てどんな感じか」といったことを描写する説明文が流れたりします。
上の写真であれば「海の上にボートがいくつかある」だとか「海岸にパラソルが並んでいる」といった感じですね。
不正解の説明文の例としてはこんな文章が考えられます。
【不正解例】
The parasols are being set up.
「パラソルが設置されているところだ。」
先ほどの「机」と同様、写真に「パラソル」が写っているので、つい選びたくなります。
今回はちゃんと設置もされているので合っているように思えるのですが、不正解。
なぜなら、写真ではパラソルは既に設置されているのですが、説明文では「今」まさに設置しているとあるので、時制が間違っているのです。
このように時制を使ったトラップにも注意が必要です。
以上、TOEICパート1にでてくる4つの写真パターンと説明文の例を紹介しました。
説明文の例は重要な点を解説しやすいものを作りましたが、実際には意外な角度から作られることもあります。
そのため、どの写真であっても1点だけではなく「全体」をよく眺めておくようにしてくださいね。
風景の中に小さく人が写っていて、その人が行っている動作について問われることもあるわ。
えっ!
ぐっと目を凝らして写真を見ておくようにしてね。
ぼく、そういうの得意だな。
サイゼリヤに置いてある間違い探しみたいだよね。
私はどうもニガテだわ・・・
TOEIC パート1対策のポイント
写真ごとに説明文の例を確認してきましたが、なんとなくパート1の「間違った説明文」のポイントが見えてきませんか。
パート1の引っかけポイントは大きくいうと「時制」と「単語」の2つです。
ここからパート1攻略にあたり重要なこの2つのポイントをもっと詳しく説明していきますね。
パート1攻略ポイント【時制】
まずは「時制」について確認していきましょう。
先ほど写真と共に見てきたとおり、パート1にはすべてが合っているのに時制だけが間違えている、という説明文が良く出てきます。
トラップに注意して、写真の状況を正確に伝える時制を選んでいきましょう。
文法ルールとしては「受動態」「現在進行形」「現在完了形」の3つが大事。
解説していきますね。
TOEICパート1 必須文法:受動態
受動態というのはこのように構成される文です。
Be動詞 + 動詞の過去分詞系 + by 動作を行った人
たとえば次のようになります。
【受動態例文】
Some trees are planted along the road.
「道路に沿って木が植えられている。」
「物」の状態などを言い表す場合など、「物」が主語となった受動態の説明文がよく使われます。
TOEICパート1 必須文法:現在進行形
次に「現在進行形」を見ていきましょう
現在進行形は、動詞の部分が次のように構成される文です。
be動詞 + 動詞ing
パート1の写真描写の説明文はよく「現在進行形」で作られます。
さらに、この現在進行形に受動態が組み合わさる形の文もでてきます。
この2つの文法が組み合わさるとbe動詞がふたつ重り、そして2つ目のbe動詞が”ing”形になります。
【受動態×現在進行形例文】
The boxes are being wrapped.
「箱は今、包まれているところです。」
文字で見れば分かりますが、音声で流れてくると聞き取りにくいので注意してください。
ちなみに、もしこの説明文の写真が次のようなものであれば不正解。
なぜなら、この写真では箱は「既に包まれている」から。
現在進行形時制のトラップに引っかからないように気を付けてくださいね。
TOEICパート1 必須文法:現在完了形
最後に現在完了形ですが、これは動詞の部分が次のように構成される文です。
have + 動詞の過去分詞形
先ほどの進行形が「今まさに」ということを示しているのに対して、完了形は「すでに終わった」ことを表します。
この現在完了形も、先ほどの現在進行形と同様、受動態と組み合わさって出題されることがあります。
【受動態×現在完了形例文】
The boxes have been wrapped.
「箱は(既に)包装されています。」
まさに先ほどの写真の状態ですね。
時制をしっかり聞き取って、もったいないミスをしないようにしていきましょう。
パート1攻略ポイント【単語】
次に単語を使ったトラップについて、説明しますね。
単語トラップには大きく分けて3つのパターンがあります。
TOEICパート1単語トラップ① 紛らわしい英単語
先ほど【写真パターン3.物の写真】でも見てきましたが、選択肢の中にはよく「紛らわしい単語」がはいってきます。
これはリスニングパート全体にわたって注意していきたいところですが、「単語だけ」で選択肢を選ぶのは非常に危険。
ただ単語だけで判断しないようにするには、結局のところ基本の英語力・リスニング力を鍛える必要がでてきます。
どうも単語トラップに引っかかる、と感じたらリスニングトレーニングを強化してみてください。
リスニング力はアップには、悩み別にリスニング力アップ法を書いた記事も参考にしてみてくdささいね。
TOEICパート1単語トラップ② 単語の言い換え
次のポイントは単語は色々な言い方に言い換えられるということです。
たとえば車や電車などの乗り物が写真に写っていると、音声では “vehicle(乗り物)”と言われたりします。
またいちごやりんごなどの果物は “fruits” と、より大きなくくりで表現されることも。
女性が働いている写真であれば、女性を “the woman” と言ったり “the clerk(職員・店員)”と言い表したりもします。
写真にでてくる単語は、大きなくくりや具体的な表現で言い換えられるということを覚えておいてくださいね。
TOEICパート1単語トラップ③ パート1特有単語
単語に関する最後の重要ポイントは、パート1のみに良く出てくる単語があるという点です。
たとえば、次のような単語です。
curb
wheelchair
stroller
意味はそれぞれ次のとおりですが、ビジネスパーソンには普段馴染みがなさそうな単語ばかりですね。
縁石
車いす
ベビーカー
これらの単語はTOEICテストの目的である「ビジネスにおけるコミュニケーション能力を高める」ことにはつながらないと思われますが、パート1を攻略する上では知っておいた方が良いでしょう。
パート1特有単語は、TOEIC攻略用の本の中で紹介されていたりします。
TOEIC用の英単語の本の記事でもおすすめした金フレにも「パート1重要語」コーナーがあるので、手に取ることがあったら、見てみてくださいね。
パート1の説明文、だいぶ分かってきた気がするわ。
トラップを作るコツがわかったよ。僕も作れる気がしてきた!
くまた、あなたって問題を作る側の目線なのね。
出題者目線になってみるのも、大事なことね。
最後にもうひとつ、マインドのことを伝えさせて。
マインドって、気持ちの持ち方のこと?
そう。
見逃されがちなんだけど、ここで大きく差がついていくのよ。
パート1攻略ポイント【マインド】
TOEICパート1の攻略をお伝えしてきましたが、最後に見逃されがちな「マインド」の大切さについて強調しておきたいと思います。
リスニングパートは問題を解いたらすぐ次の問題に気持ちをうつしていくリズムが大事。
リズムを上手に作っていくには、気持ちの切り替えが必要になってきます。
特にパート1は短いながらそのあとのテスト全体にも影響する重要な箇所。
たとえ回答に自信がなかったとしても、気持ちを上手に切り替えて次の問題に集中していきましょう。
まとめ
今回はTOEICパート1の攻略法を紹介しました。
■説明文が流れてくる前に写真を見ておきましょう。
■出てくる写真には4つのパターンがあります。
パターンごとに説明文に出てくるポイントを意識しておきましょう。
■時制の引っかけ問題に注意しましょう。
■英単語の引っかけ問題に注意しましょう。
そのために3つのポイントがあります。
・写真にでてくる単語が音声で流れてきても、それだけで説明文を選んではいけない。
・写真の英単語は、音声では大きなくくりや具体的表現で表されることがある。
・TOEICパート1だけによく出てくる英単語がある。
■回答に自信がなくても「切り替えて次にいく」マインドが大事。
パート1には意外とむずかしい問題が潜んでいることもあります。
本記事で紹介したようなパート1で出やすい問題、狙われそうなところを事前におさえて、落ち着いた気持ちで本番に臨んでいきましょう!