TOEIC700点を取るには何が大事なの?
600点を取れる実力があるなら、苦手パート対策に力をいれてほしいわ。
あら、なんで?
得意なところを伸ばすより、苦手なところを頑張るほうが点数につながりやすいから! 特にパート2やパート5は狙い目ね。
700点はTOEIC高得点と言われるゾーンの入り口といえます。
効率よく目標スコアを取るコツは、足を引っ張る苦手パートを克服すること!
特にパート2とパート5あたりが苦手な場合は、ここに注力すると点数を上げやすいでしょう。
TOEIC700点のレベルから必要な勉強時間、独学で出来る勉強法までガッツリ紹介していきますね。
TOEIC700点の英語レベル
まずはTOEIC700点のレベルから。
一般的に履歴書に書けるスコアは600点以上ですが、企業へのアンケート結果から見てみると、中途採用の場合には700点以上のスコアが期待されています。
【採用時に期待されるTOEICスコア:アンケート結果】
700点は転職活動で活用しやすいスコアと言えるでしょう。
ではこの700点というスコアの英語力はいかほどか。
TOEICテスト運営団体のサイトによると、次の行為が英語で可能なレベルとされています。
【TOEIC700点の英語力】
- 空港で、発着時刻や搭乗ゲート等の変更アナウンスが聞き取れる。
- 商談相手の言う商品の値段を理解することができる。
- 自分の仕事に関連した日常業務のやりかたについての説明を理解できる。
- 面談相手が商談を始める前に話す一般的な話題(天候、最近の出来事等)について、内容を聞いて理解することができる。
- 電話がかかってきた際に相手の名前を聞き、担当者に取り次ぐことができる。
参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC L&Rスコア別できること一覧」
難しい商談は無理だけれども「自分の良く知っていることや一般的な事なら、ちゃんとした文章を聞き取れる英語レベル」であると解釈できますね。
前回記事で紹介したTOEIC600点の「単語単位や短い文なら分かる」英語力から、ぐっとレベルアップした印象です。
直近(2019年7月)のTOEICテスト結果を見ると、受験者全体の中で15パーセントの人がTOEIC695~795のゾーンに入ることが分かります。
※上記グラフは下記資料を基に本サイト運営者が作成
参照元:国際ビジネスコミュニケーション協会:2019年7月実施第242回TOEIC L&Rテスト スコア分布詳細
明らかに高得点ゾーンな感じがするわね。
700点を取るのは、どれぐらい大変なの?
それじゃ目安の勉強時間を見てみるわね。
TOEIC700点を達成するために必要な勉強時間
このスコアを取るための勉強時間をチェックしてみましょう。
下記はTOEIC講師向け教材も作成しているオックスフォード大学出版局が作成したTOEIC勉強時間の目安表になります。
表の見方は縦軸が現在のTOEICスコア、横軸が目標のTOEICスコア。
例としてTOEIC650点の人が750点を取るのに必要な時間を見てみると「225」時間と出ています。
引用元:Oxford University Press
“A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success” p.6
1日2時間勉強したとすると、700点超えまでに112日かかることに。
土日はもっと勉強時間を増やせると仮定すると3ヵ月程度で達成可能ですね。
もしTOEIC600点を取れるだけの英語力がなければ、より多くの時間を要することになるでしょう。
600点を取れる英単語や英文法力があれば、3ヵ月で700点が取れるってことね。
具体的にはどうすればいいの?
それじゃ、おすすめの勉強法を紹介するわね。
最初に言っていた苦手パートの克服だね。
独学でTOEIC700点を取る対策
それでは次に、TOEIC700点を超えるための勉強法を説明していきます。
現状のスコアレベルの目安と注力ポイントは、次のとおり。
現状のTOEICスコア目安 | TOEIC600点程度 TOEICを受けたり模試を家で解いてみたことがある。 TOEICテストに関する基礎知識があるレベル。 |
---|---|
勉強で注力したい点 | 苦手パートの克服 |
点数アップのために力をいれてもらいたいのが、苦手パートの克服。
苦手パートの克服
TOEICテストは7つのパートからなる試験ですが、各パートにはそれぞれ特徴があります。
中には高い英語力を問われるわけではないのに、どうも相性が悪いパートというのも出てくるかもしれません。
こういったパートに注力すると、短期間で点数を上げやすくなります。
具体的な苦手克服法を3ステップで解説していきますね。
ステップ1: 苦手なパートを見つける
まずは家で模試を解いてみて、苦手パートを発見しましょう。
使用する最初の模試本は、公式TOEIC問題集が一番。
二冊目の模試本としては、ヒロ前田先生の至高の模試が良いですよ。
ヒロ前田先生の本は解説が丁寧なので、模試を行った後、自分で答え合わせをする際に重宝します。
公式模試本と同サイズでわりと大き目なので、目にも優しいですよ。
模試を実施した後は必ず採点をして、各パートの正解率を確認していきましょう。
もし他のパートと比べて毎回著しく正解率が悪いパートがあれば、そこが苦手パート!
TOEIC模試のやり方については基本英文法の重要性を解説した記事に書いているので、併せて読んでみてくださいね。
ステップ2: 対策に優先順位をつける
早速対策を行っていきたいところですが、ひとつ注意点があります。
パートによってスコアの上げやすさにかなりの差があるので、複数の苦手パートがある場合は、まずは改善しやすいパートから取り組むようにしましょう。
こうすると短期間でスコアアップにつなげられます。
具体的には短文で構成されているパート2、パート5のスコアが上げやすく、反対にパート3、パート4、パート7は点数が上げにくい。
またリーディングパートよりリスニングパートの方が対策しやすいという傾向があります。
ステップ3: パートごとに対策を行う
ここからは「苦手な場合に重点的に行うべきこと」を解説していきます。
あなたが苦手なパートの説明に目を通してくださいね。
パート1苦手対策
パート1は文章も短く聞き取りは簡単ながら、馴染みのない英単語が使われるのが難点。
回転ドア(revolving door)や一輪車(wheelbarrow)など、他のパートではお目にかからない単語が出てきます。
パート1が苦手な場合には、この特殊な英単語を知らないことに問題があると考えらえます。
思い当たったら、パート1に特化した英単語を重点的に覚えるようにしてみてくださいね。
パート1に特化した英単語は問題集や参考書にまとめられています。
参考までに、TOEIC英単語本のバイブルともいえる「金フレ」内にあるパート1英単語コーナーをちょっとお見せしますね。
【金フレ内のパート1英単語コーナー】
本番で使われそうな例文と一緒に英単語が掲載されており、パート1対策もしやすい本です。
パート2・パート5苦手対策
パート2とパート5に関して言えば、とにかく良質の問題をたくさん解くことが大事。
逆に言うと、これで点数アップが期待できます!
パート2は、現在市販されているものではPart2 応答問題 でる600問 が一押し。
パート5が苦手な場合は、こちらのTOEIC 文法問題でる1000問が必需品です。
著者は先ほどご紹介した「金フレ」と同じTEX加藤先生。
どちらも非常にボリュームのある人気問題集。
解いていくと問題のパターンや解き方のルールが理解できるようになっていくのが感じられるでしょう。
一度解き終えるのも大変ではあるのですが^^;
間違えてしまった問題だけでも再度解くようにすると効果倍増です。
苦手パートに集中攻撃をしかけて、得意パートに変えてしまいましょう!
パート6苦手対策
パート6は残念ながら、あまり重点的な対策法がありません。
パート5とパート7が組み合わさったようなパートなので、両者の点数が伸びていくと、自然にパート6もアップすることが多いです。
問題数も少ないのでがんばって力を入れなくても良いパートかなと思いますが、もし重点的にパート6を解きたい場合はこのパート6特急 新形式ドリルが効果的。
この存在感の薄めのパートにグッとフォーカスした問題が詰まっています。
パート3・パート4苦手対策
パート3、パート4は、日々リスニング力を鍛えていくことがスコアアップのための王道といえるでしょう。
なおリスニングパートの英文のほうが、パート7の長文問題の英文よりも難易度が低め。
つまりパート3・4の正解率がパート7の長文問題よりも著しく悪い場合には、チャンスです!
パート7がちゃんと解けるだけの英語力があるなら、リスニング力を鍛えていくことで着実な点数アップが狙えます。
もしも「聴き続けても一向にリスニング力が伸びない」場合は、練習量ではなく発音などに問題が潜んでいるかもしれません。
こちらの記事にある症状が該当するかチェックしてみて下さいね。
パート7苦手対策
パート7はハッキリ言って、多くの人が苦手とするパート。
TOEIC L&R テストにおける最難関パートです。
長文を速く正確に読むには英単語力・英文法力・読解力の大幅アップが必要となり、一朝一夕には進みません。
パート7のために地道にリーディング練習を積み重ねつつ、他の苦手パート克服に力を入れていきましょう。
リーディング練習に使えるのは、こちらのヒロ前田先生による究極のゼミPart7。
週末に一気に解くより、毎日少しずつでも進めていったほうが読解力をつけやすいですよ。
苦手パート対策、分かってきたわ。
パートによって違うのね。
そうね。
後は定期的に模試を解いていってほしいわ。
模試をたくさん解けって、前も言っていたよね。
模試はTOEICにおける最強の教材でもあるの。
これを使ってリスニング力とリーディング力を着実に伸ばせるわ!
何回ぐらい模試をやればいいの?
そうね。
何回というより、点数を上げていきたいなら週1回ペースが良いわね。
毎週ってことね。
ええ。週1でがんばれば、大分TOEICのペースに体が慣れていくわ。
でも、むずかしければ2週間に1回でもOK。
まずは週1で頑張ってみる!
まとめ
今回はTOEIC700点に到達するまでの勉強法を説明しました。
■TOEIC700点は転職の際にも使えるスコア
TOEIC受験者全体の15%程度に該当する
■苦手の克服に力を入れると効率よくスコアを上げることができる
具体的な勉強法は次のとおり
ー模試を行い苦手パートを見つけ、集中的に対策を行う
ー特にパート2とパート5は点数を伸ばしやすいので優先的に行う
ーパート3・パート4はリスニング力を鍛えて伸ばす
―パート7は日々リーディングを行って力をつける
ー苦手パート対策と共に定期的に模試を解くと良い
ちなみに私はパート2がニガテでした。
前後の文脈なく細切れの会話が出てきて訳が分からない!
ですが力をいれて問題を解いてみたら、あの独特な雰囲気がそこそこ好きになってきました。
もちろん、点数アップにもつながりましたよ^^
ぜひ苦手を得意に変えて、あなたの点数源を増やしていってくださいね。
各パート別対策はこちらの記事も役に立ちます。