TOEICを受けるのはいいけれど、一体どれぐらい勉強したら、800点以上を取れるかしら。
効率よく目標のスコアを取るには、勉強するより前にスケジュールと計画をしっかり作っておいたほうが良いかも。
スケジュールと計画?
めんどくさそうだなぁ。
とにかくいっぱい勉強すればいいんじゃないの?
TOEICテストの勉強を始める前に、まずは勉強のスケジュールと計画をしっかり練っておきましょう。
TOEICは学生の頃のように試験直前に勉強しただけでは、とても太刀打ちできません。
TOEICの点数を100点あげるためには200~300時間の勉強が必要だと言われています。
つまり、1日3時間勉強したとしても、3ヵ月間続ける必要があるということですね。
ただやみくもに進めていくだけでは、忙しい日々の中、勉強を続けるのは大変です。
決めた時期までに目標のTOEICスコアを取るには、最初に勉強スケジュールを作っておく必要があるのです。
個別対応をしてくれるTOEIC塾では、このスケジュールを作ってくれたりもします。
TOEICにおいてスケジュールを立てることはそれほどに重要!
今回は、独学派の人が自分で勉強スケジュールを作るための次の3ステップを解説していきますね。
② 1日のスケジュールを書き出し、いつTOEICを勉強するか決める
③ 何を勉強するかを決める
スケジュールと計画は、いわば目的地にたどり着くための地図のようなもの。
地図がなければ、途中で迷子になってしまいますよね。
決めた期限までに目標のTOEICスコアを獲得できるよう、最初にしっかりとした地図を作っておきましょう!
なるほど!
時々「3ヵ月でTOEIC800点」みたいな言葉を見かけるけれど、派手な言葉とは裏腹に、地道に計画を練って勉強しているのね。
そうそう。
何事も、準備をきちんとすることが成功の秘訣!
具体的な方法を説明していくわね。
目標のTOEICスコアのために必要な勉強時間を割り出す
まずは今の実力と目標スコアの差を確認し、目標スコアに到達するために必要な点数を計算して下さい。
最近TOEICを受けていない場合は、自宅で模試を実施しましょう。
1問5点で採点しておくと、大雑把ながら今の実力が割り出せますよ。
また、目標スコアの決め方に悩んだらこちらの記事を参考にしてくださいね。
目標TOEICスコア取得までにかかる勉強時間を計算する
次に目標スコアに到達するまでの勉強時間を計算します。
なおTOEICの勉強時間目安は外部に公表されているものもありますが、どの目安が一番適切かを確認するのは困難です。
そこで私がおすすめするのは、オックスフォード大学出版局がTOEICを教える先生向けに作った資料の中にある目安表。
表の見方は、縦軸が現在のTOEICスコア、横軸が目標のTOEICスコアとなります。
引用元:Oxford University Press
“A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success” p.6
オックスフォード大学出版局は、あのオックスフォード大学から生まれた由緒ある出版社。
TOEICを教えるクラスで使われるような品質の高い教材を作っており、その教材はTOEICテスト開発元であるETSからも認定を受けているほど信頼がおけるものです。
そのため、やや古いものの、この表は今でもTOEICに必要な勉強時間の目安として引用されています。
表を使ってTOEICの勉強時間を計算する
では具体的に、この表を使ってTOEICの勉強時間を計算していきましょう。
表によると、たとえば今TOEIC550点を持っている人が850点を取りたい場合には、およそ725時間の勉強時間が必要です。
ですがTOEIC750点の人であれば、それよりも少ない275時間の勉強時間でTOEIC850点を取ることが出来ます。
なお、TOEICでは同じ時間勉強したからといって、常に同じだけ点数が伸びるとは限りません。
一定以上の英語力があれば点数が低いときには伸び率が高いですが、点数が高くなるにつれて伸び率は低くなってしまう傾向があります。
この表には、こんなTOEICの傾向もきちんと反映されています。
表によると、TOEIC550点であった人が100点アップして650点を取るには、225時間の勉強が必要です。
この人がそこから100点上げて750点を取るには、同じく225時間の勉強を要します。
ところが、もしそこからさらに100点スコアをあげて850点を取ろうとすると、それまでより多い275時間の勉強時間が必要となるのです!
実際にはTOEIC800点以上の高得点の人がさらに点数を上げていく場合には、この表に書かれている以上に多くの時間が必要になることもあります。
必ずしもこの表が当てはまるわけではありませんが、ある程度の勉強時間の目安を把握しておくことはできるでしょう。
あなたの今現在のTOEICスコアを縦軸に入れ、目標スコアを横軸に入れて、これから目標スコアに到達するために必要な勉強時間を割り出してみてくださいね。
1日に必要なTOEIC勉強時間を計算する
必要な勉強時間を割り出した後は、この勉強時間に到達するまでに、1日に何時間の勉強が必要かを算出していきます。
たとえば半年間でTOEICの点数を550点から650点へ上げたいという場合には、先ほど見てきたとおり、225時間の勉強時間が必要です。
これを半年間で割ってみます。
半年間は、1カ月30日として180日ですね。
【半年間でTOEICを550点→650点にするために1日に必要な勉強時間】
225時間÷半年間(180日)=1時間15分
毎日1時間15分の勉強を続ければ、半年間でTOEIC550点→650点になるという計算結果になりました。
これぐらいの勉強時間なら実現できそうですよね。
では次に、半年間でTOEICの点数を550点から850点へ上げたいとします。
先ほどの表を参考にすると、TOEIC550点→850点にするには、725時間勉強しなければならないということになります。
半年間(180日)で割って1日に必要な勉強時間を計算していくと、1日4時間も勉強しなければならないという結果に・・・!
【半年間でTOEICを550点→850点にするために1日に必要な勉強時間】
725時間÷半年間(180日)=約4時間
これはちょっと、現実的な勉強計画とはいえませんね^^;
こんなに勉強するなんて無理だよ!
確かにそうね。
一気に頑張ろうとすると倒れちゃいそう。
そうよね。
でも最初に計算しておけば、ムリな目標を立てずにすむわ。
たしかに。
実現できる目標を考えてみるわ。
ただ、それでも決めた通り毎日勉強を続けるのは大変そう・・・。
予定が入っていて忙しい日もあるし。
ここも、大事な点ね!
必要な勉強時間が分かったら、次に1日のスケジュールを考えていきましょう。
TOEIC勉強用のスケジュールを作る
目標に到達するまでに必要な勉強時間が分かったら、次に、自分の勉強スケジュールを作っていきましょう。
勉強する時間帯をちゃんと決めず、ただ「毎日たくさん勉強する!」と思っただけでは、勉強を継続するのは大変です。
がんばって勉強を優先しようとすれば、仕事や子育てなど大切なことがうまくまわらなくなってしまう可能性も。
無理なく勉強を続けていくには、ざっくりでOKなので、まずは今のあなたのスケジュールを紙に書き出してみるのがおすすめですよ。
紙に書くことで、客観的に空き時間を見つけられます。
具体的にどんなふうに行うのか、お見せしますね。
自分の1日のスケジュールを書きだす
まずは、平日と休日、それぞれの1日のスケジュールを書き出してみてください。
7時:起床
7時~8時:朝ごはんを作る、朝の準備
8時~9時:通勤時間
9時~18時:仕事 (1時間お昼休憩)
18時~19時:通勤時間
19時~22時:夕飯を作る、子供の世話をする
22時~0時頃:お風呂、テレビ、本を読むなど。
いつTOEICの勉強をするかを決める
次に、この中で勉強ができそうな時間を探していきます。
スケジュールを見ながら、どこを勉強時間に充てられるか考えてみてください。
たとえば、青線を引いた通勤時間中は、机に向かうことはできませんが英語を聞くなどして勉強をすることができそうですよね。
赤線を引いた時間は、しっかりと机に座って勉強ができそうです。
頑張れば、どうやら1日3時間の勉強時間を確保できそうですね。
7時:起床
7時~8時:朝ごはんを作る、朝の準備
8時~9時:通勤時間
9時~18時:仕事 (1時間お昼休憩)
18時~19時:通勤時間
19時~22時:夕飯を作る、子供の世話をする
22時~0時頃:お風呂、テレビ、本を読むなど。
こんなふうに大まかにスケジュールを決め、実際に運用していきます。
そこで「うまく続けにくい」と感じたら、調整をしていきましょう。
なお私の経験からひとつ、ぜひお伝えしたい点があります。
それは、夜はなかなか勉強を続けにくいということ。
夜って疲れていますし、ついテレビを見たり家族と話したりして、いつのまにか時間が過ぎてしまいがちです。
もしも「夜は勉強がしにくい」と感じたら、思い切って就寝時間を早くして、その分朝早く起きて勉強をするのがおすすめですよ。
最初はツライかもしれませんが、確実に慣れます!
私も慣れました^^;
とはいっても、夜早く眠れない事情があったりして、睡眠時間が大幅に減ってしまう結果になっては元も子もありません。
スケジュール作りは生活と深く関わってきます。
ぜひ色々工夫して、あなたがムリなく続けられる計画を立てて下さいね。
具体例:4カ月でTOEIC960点を取った勉強スケジュール
スケジュール作りの大事さ、わかったわ。
勉強する時間をあらかじめ決めておかないと、結局、勉強できない日々が続いちゃいそうだもの。
でも短期間でTOEIC高得点を取る人って、実際にどんな勉強をしているんだろう。
そうよね!ちょっと見てみたいわ。
ふふ・・・♪
では、お見せしましょう。
私が4ヵ月でTOEIC960点を取った時は、こんなスケジュールだったわ。
4時:起床
4時~7時:勉強
7時~8時:朝ごはんを作る、朝の準備
8時~9時:勉強(通勤時間)
9時~16時半頃:仕事(お昼休憩中、可能な時は勉強)
16時半~18時:勉強(通勤時間)
18時~21時:夕飯を作る、子供の世話をするなど
21時:就寝
うっ、ほとんど勉強!!
だから目標の点数を取れたんだね。
たしかに平日は早起きしてがんばったわ。でも土日は早朝しか勉強しなかったの。
家族と出かけたりして楽しみたかったから。
私が勉強を続けられたのは、勉強する日としない日をはっきり分けてメリハリをつけたからかもね。
確かにそうよね。
勉強ばっかりじゃ、いやになっちゃうわ。
あとメリハリをつけるだけじゃなくて、自分にご褒美をあげるのも大事。
がんばった後に美味しいものを食べたりしてね。
いいね!
ぼくも頑張ったらケーキが食べれるなら、ちゃんと勉強するよ。
何を勉強するかを決める
いつ勉強するか決めたところで、次にどう勉強するかを決めていきましょう。
ただスコアにつながる勉強方法は目標のTOEICスコアによって異なってきます。
ここでは目標スコアを大きく3つに分けて勉強方法を紹介していきます。
もしより詳しくスコア別勉強法を知りたい場合には、こちらの記事にも目を通してくださいね。
TOEIC500点に到達するための勉強法
久しぶりに英語に触れる人や英語が苦手な人は、TOEICの問題を見ても問題文自体が理解できず、模試を解いてもTOEIC500点に届かない可能性が高いです。
そういった場合には、最初の1カ月間は基本の英文法や英単語からやり直してみましょう。
やり直し英語については、こちらの記事も参考にしてください。
中学英文法からのやりなおしに一押しなのは、学研から出版されている「中学英語をひとつひとつわかりやすく」です。
まさにタイトルの通り説明が分かりやすく、本屋さんでも、おすすめ本として目立つ場所に置かれていたりします
気になったら、近所の本屋さんを覗いてみてくださいね。
基本英文法がしっかり分かるようになったら、次の「TOEIC600点に到達するための勉強法」に進んでいきましょう。
TOEIC600点~700点に到達するための勉強法
ここからは、純粋な英語力だけでなく「TOEICの点数を上げるため」の勉強に進んでいきます。
その方法とは、本番形式での模試です。
早めに結果を出したいのであれば週に1回、そうでない場合でも月に2回はTOEICの模試を家で解いてみると、TOEICのテストの時間間隔が身につき、効率的にスコアを上げていくことができます。
家でTOEICの模試をやるためには、模試が収録された問題集を購入する必要があります。
良い問題集を選ぶポイントは、解説が分かりやすいことと、1冊の本に3回分ぐらいの模試がはいっていることです。
たとえばこちらは現在売れているTOEIC問題集のひとつですが、TOEIC公式問題集よりも解説が分かりやすいとの評価もあります。
模試の本とやり方はまた別の記事で詳しく説明していきますが、ひとつだけ重要なポイントをお伝えすると、模試のリスニング問題は何度も聴くのが大事だという点。
こうして耳を慣らしていくと、耳がどんどん英語に慣れ、英語が聞き取れるようになっていきます。
実は、リスニング力は、短期間で一番伸ばしやすい英語スキルのひとつなのです。
耳で聞くだけの勉強なら、通勤中や、買い物に行く途中にもできますよね。
他にもしっかりと机に向き合わなくてもできる勉強方法は色々とあります。ライフスタイルに合わせて勉強方法を工夫していくと、忙しい日々でも無理なく1日に2~3時間の勉強を続けていくことができます。
リスニング以外にも、自分が苦手だと感じるパートを克服するための問題集をやったり、英単語を増やしていったりという勉強方法が有効です。
TOEIC800点越えをするための勉強法
TOEIC800点という高得点を取るためためには、弱点の克服に加えて英語を速く正確に読む力を鍛えていく必要があります。
というのも、TOEICテストのリーディングパートは実に半分以上が読解問題で構成されているからです。
リスニングパートにおいてさえ、点数を効率的に上げるには、印刷されている設問文を先に読むという読解スキルが求められます。
そして読解力を上げるには、英文法力や英単語力といった総合的な英語スキルが必要です。
まさにここが、TOEICテストの開発側が見たいと狙っている部分。
TOEICは受験者の英語力をしっかり伸ばしてもらうためのテストなのです。
読解力を伸ばすのに、抜け道などはありません。
日々問題集を読んだり、英語学習者向けのニュースを読んだりして英語を読むことに慣れ、コツコツと力を鍛えていきましょう。
自分が好きなことに関する本を英語で読んでみたりするのもおすすめよ。
大人向けの本はむずかしいけど、子供向けの本なら読みやすいわ。
さっきの自分へのご褒美と似ているね。
勉強は楽しめるように工夫するのが大事ってことだね。
そう!
一番大事なのは、そこね。
正しい方法で続けることさえできれば、英語力は必ず伸びていくの!
まとめ
TOEICは勉強すればしただけ、しっかりと結果が返ってくるテストです。
ただ学生の頃のテストのように直前に勉強するだけでは効果は期待できません。
TOEICテストで目標スコアを取るには最初に勉強スケジュールと計画をしっかり練っていきましょう。この記事では、そのための3ステップをご紹介しました。
② 1日のスケジュールを書き出し、いつTOEICを勉強するか決める
③ 何を勉強するかを決める
まず必要な勉強時間を割り出し、次に、今のあなたの暮らしの中で勉強できる時間がどこにあるか探していきましょう。
通勤時間や買い物へ向かう時間などスキマ時間を有効活用してみると、忙しい日々の中でも勉強時間を作っていくことができます。
またちゃんと勉強を続けていくためには、ただ頑張るだけではなく、時には勉強しない日を作ったり自分にご褒美をあげたりすることも大事。
こういった楽しく勉強を続けられるような仕組みも織り交ぜながら、無理なく目標のTOEICスコアを取れる計画を作ってみてくださいね。
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