英単語や文法が一通り分かるのに「長文が読めない」理由は、読み方のコツを知らないから。
長文を読むには文法知識だけでは分かりにくいポイントがあるんです!
これからシチュエーションや要素ごとに長文を読み解くコツを紹介していきますね。
今回は、主語が長い場合の読み方をお伝えします。
主語が長い場合の読み方のコツ
“This is a pen.” のようにシンプルな英文なら苦労しませんが、実際の長文では主語がとても長くて、どこまでが主語か分かりにくかったりします。
そういった時に大事なのは、主語の中の「キーとなる単語」を見つけること。
キーとなる単語以外のものは、その単語を修飾しているだけです。
こういった部分を一度そぎ落としてみると、ぐっと分かりやすくなります!
日本語でも、たとえばこんなふうに主語が長いと、分かりにくいですよね。
ただこの主語の中でキーとなる単語は「ケーキ」。
主語の中でケーキ以外の部分をそぎ落として、文の構造を見ていきましょう。
ぐっと分かりやすくなりますね。
英語の場合も同様に、主語が長い場合にはキーワードがどれかを押さえておくようにしましょう。
こうすれば主語が長くても、しっかり文を理解できますよ。
主語が長い場合の読み方例
ここからは文法別に3つの主語が長い文をお見せしながら、実際にどうやってキーワードを見つけて読んでいくかを解説していきますね。
主語が長い例①関係代名詞
まずは関係代名詞が主語にはいった文を見ていきましょう。
【例文①主語×関係代名詞】
The candidates who achieve high TOEIC scores can earn the right for some scholarships.
「高いTOEICスコアを獲得した候補者は、奨学金の権利を得ることができる。」
この文章の主語は “candidates who achieve high TOEIC scores ” です。
この中でキーワードとなる単語は関係代名詞の前の “candidates” 。
他の部分は、この “candidates” を修飾しているだけという構造になっていますね。
関係代名詞部分を省くと次のようにシンプルになります。
「候補者は奨学金の権利を得ることができる」
関係代名詞の入った文では、関係代名詞の説明は「補足」と考えて文の構造をとらえるというのが読み解くコツです。
シンプルな形で文の構造を理解しつつ、読んでいきましょう。
主語が長い例②分詞
次の例は主語に分詞が入ったものです。
分詞も長文には頻出の文法ですね。
【例文②主語×過去分詞】
In Japan, a significant proportion of the universities surveyed last year used
the test for measuring student progress in a new curriculum.
「日本では、昨年調査をした中でかなりの割合の大学は、新たなカリキュラムの中での生徒の進捗具合を測定するためにこのテストを使用していた。」
主語は “a significant proportion of the universities surveyed last year”
この中でキーワードとなる単語は “universities”
この単語が前後から修飾される形になっています。
ポイントは、名詞の前後に動詞の過去分詞形や現在分詞形(ing)がくっついてたら「これは名詞を修飾している分詞かも!」と気づけるかどうか。
名詞の前後の過去分詞・現在分詞が、要注意ですよ。
分詞部分を外してみると、文の構造自体は次のようにシンプルです。
特に太字部分が文の骨組みを成している部分ですね。
「日本では、新たなカリキュラムの中での生徒の進捗具合を測定するために大学はこのテストを使用した。」
分詞が入った文も、先ほどの関係代名詞と同様、分詞部分を取り除いて文の構造を見抜いていくと分かりやすくなります。
主語が長い例③前置詞
最後は主語に前置詞が入った文でいきますね。
前置詞は主語に入ったり、あるいは文末に入ったりして文章を長くしがちです。
【例文③主語×前置詞】
The first step in helping students improve their scores is understanding their current situation.
「生徒がスコアを上げるのを助ける最初のステップは、彼らの現状を理解することです。」
これも構造をシンプル化していきましょう。
主語は “The first step in helping students improve their scores” です。
キーワードとなる単語は “step” ですが、この単語をin以下が説明しているわけです。
前置詞の後にくる動詞には”ing”が付くことになっています。
前置詞以降の部分を取り除いてみると、文の構造は次の通り。
「最初のステップは、彼らの現状を理解することです。」
前置詞+動詞ing形がきたら、前置詞の前でいったん区切って意味を理解していくと良いでしょう。
まとめ
今回は主語が長い場合の読み方のコツを説明しました。
関係代名詞・分詞・前置詞が入ったことで主語が長くなる例を紹介しましたが、読み解くコツはいずれもつぎの2ステップです。
■主語の中のキとなる単語を見抜く
■このキーワード以外の部分は取り除いて文の構造自体を理解する
文章の中でどれがキーワードか、骨組みとなる構造はどれかを見抜きながら読んでいくようにしてみてくださいね。
長文を読む力がついていき、読む速度も上がっていきます!