TOEICって何点以上あれば就職に有利になるの?
700点以上ね。600点未満なら書かないほうが良いわ。
そうなの!?
転職で有利になるTOEICスコアは700点以上です。
英語を実務で使う仕事に就くなら、TOEIC800点以上がおすすめ。
600点に満たない場合には、書かないほうが良いでしょう。
それぞれのスコアが持つ意味を詳しく解説していきますね。
なぜTOEICで英語力が証明できるの?
そもそも、なぜTOEICで英語力が証明できるかといえば、TOEICが日本の多くの企業に英語力の指標として普及しているからです。
まずはTOEICが就職にどれほどの影響力があるのか、TOEICの威力を改めてチェック!
TOEICの点数は日本企業では英語力の証明書
TOEICテストは客観的な英語力を見る指標として広まっていきました。
TOEIC実施団体による調査結果によると、7割ほどの企業が「採用時にTOEICのスコアを参考にしている」「参考にすることがある」と回答しています。
「参考にしてはいないが、将来はそうしたい」という企業も合わせると、TOEICの点数が採用に影響する企業は8割を超えます!
【採用時にTOEICスコアを参考にするか:アンケート結果】
TOEIC受験者数も年々増加し続けています。2017年の調査結果では、TOEIC
Listening & Reading テストの受験者数は約250万人。
【2017年度TOEIC総受験者数】
*一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 プレスリリース
この受験者数、なんと、ひとつの都道府県の人口と同じレベルなんです。
たとえば京都府の人口は2,610,353人、宮城県の人口は2,333,899人です。*
*統計データ参照元:総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた2017」
1都道府県にあたる人数が毎年TOEICを受験している。
この事実から考えても、TOEICは日本のビジネス英語の標準テストである、といえますよね。
なぜ他の試験ではなくTOEICが重視されているのか
そうはいっても英語の試験って、TOEIC以外にもたくさんありますよね。
たとえば英検やTOEFL(トイフル)、IELTS(アイエルツ)など。
それなのになぜ就職活動では、こういった試験ではなく、TOEICテストが重視されるのか?
それはTOEICテストは実施が楽で、さらに「受かった」「落ちた」という採点方法ではないため、細かく英語力を見ることができるからなんです。
たとえば英検と比較してみます。
英検では一定以上の級を受験すると、筆記試験や面接が試験内容に含まれます。
試験を開催する側では時間をかけて筆記試験の回答を採点しなければいけませんし、面接のために会場の準備や、面接官の手配も必要です。
こういった手間やコストをかけるので英検の受験料は高くなりますし、試験回数も増やせません。
また、英検の場合は点数ではなくて合否で判定されますが、これだと一人一人の英語力を細かく把握しにくい面があります。
【TOEICテストと英検の比較】
TOEIC L & R | 英検準1級* | |
---|---|---|
試験内容 | ■リスニング 45分 ■リーディング 75分 | ■リスニング 30 分 ■筆記(ライティング含む)90分 合格者は二次面接あり |
実施回数 | ほぼ毎月 | 年3回 (6月・10月・1月) |
受験費用 | 5,725円 | 7,600円 |
回答方法 | マークシート方式 | マークシート方式・記述・面接 |
*英検は級によって試験時間・試験内容・受験料が異なります。ここでは履歴書でアピールできる英検準1級とTOEICを比較しています。英検準1級の難易度は、TOEIC730点程度です。
一方TOEIC テストはリスニング力とリーディング力のテストで構成されており、回答方法はマークシート方式のみで、採点が楽。
このため受験費用を安く設定できますし、回数も多くすることができます。
ちなみにTOEIC試験は、2019年、ほぼ毎月実施されています。
一方、英検は年3回。
受験する機会が多いのは、受験者には嬉しいことですね。
こういった利点から、実施側にとっても受験する側にとっても効率の良いTOEICテストは、日本にどんどん普及していったのです。
なるほど。TOEICが広まっていった理由、分かる気がするわ。
英検とTOEICって、どちらを受けるか迷ったら、TOEICがいいんだね。
そうね。就職活動に使いたいなら、断然、TOEICね。
でも、くまたくんみたいな学生さんなら、英検もおすすめ。
試験勉強を通じて、書いたり、話したり、総合的な英語力ものばせちゃえるし。最近は小学生でも英検を受ける子が増えているわね。
あら、くまた、いいんじゃない?受けてみる?
まずはママのTOEICが先でしょ!
一般的にTOEICは、”TOEIC Listening & Reading テスト” (TOEIC L & R) を指します。
この記事も、TOEIC L&R テストについて書いています。TOEICには、TOEIC Speaking テストなどもあります。ですが TOEIC L & R テストと比べると、受験者数、知名度はまだ低いです。
実際に再就職や転職が有利になる点数の目安
TOEICは影響力があり、効率的な英語テストであることを見てきました。
ですが、TOEICはただ受けておけば就職に有利、というわけではありません。再就職や転職でTOEICが役にたつのは700点以上からとされており、これは一般的に「英語力がある」と認められる点数です。
就職活動で使えるTOEICの点数について、くわしく見ていきましょう。
TOEICに挑戦するなら700点以上を目指そう
再就職や転職活動に生かすためにTOEICに挑戦するなら、700点以上、できれば800点以上取っておきたいところです。
TOEICの点数基準によると、TOEIC730点は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」という点数。
つまりビジネス上でコミュニケーションが取れるレベル、ということになります。
就職活動で英語力をアピールしたいなら、このレベルが必要になります。
先ほどのTOEIC実施団体が行った2013年のアンケート結果でも、中途採用社員に期待されるTOEICの点数は710点という回答がでています。
新入社員に期待されるTOEICの点数は565点であるのに比べると、中途採用の場合には、より高い点数が期待されているといえますね。
【採用時に期待されるTOEICスコア:アンケート結果】
さらに、全社として業務遂行に必要なTOEICの点数は平均600点であるのに対し、英語を使う機会の多い国際的な部署においては700点以上が期待されています。
【グローバル化に伴い全体として業務遂行に必要なTOEICスコア】
【国際部門で業務遂行に必要なTOEICスコア】
こういったアンケート結果から、採用する側が期待するTOEICの点数が見えてきますね。
あなたが英語力をアピールしたい場合はTOEIC700点以上、英語を使う仕事に就きたいのであれば、できればTOEIC800点以上を取るのがおすすめです。
TOEICのスコアは600点未満なら履歴書に書かないほうがいい
なるほど。TOEICは700点以上じゃないと、英語力のアピールにはならないんだね。
でも低い点数でも、せっかくだから、履歴書に書いておいたほうがいいわよね。がんばったっていうアピールにはなるし!
お母さん・・・
いえ。低い点数は、むしろ書かないほうがいいわね。逆効果になる可能性もあるので。
えー・・・
せっかく受けたTOEICのことを履歴書に書きたい気持ちは分かります。「低い点数でも履歴書に書いたほうが良い」という人もいます。
たしかに新卒であれば、これから教育をしてもらえる前提があります。なので低いTOEICの点数でも履歴書に書いておけば「がんばりました」アピールにはなるかもしれません。
ですが中途採用の場合は即戦力が求められます。すぐに生かすことができない英語スキルを書くのは得策とはいえないですよね。
ではTOEIC何点以上なら履歴書に書けるかというと、600点以上と言われています。
このTOEIC600点という点数は、企業の足切り条件としてもよく使われています。また、就職活動のエントリーシートに書くことができるTOEICの点数も、一般的には600点からと考えられています。
【企業で求められるTOEICスコア例】
参照元:TAC法人語学blog「就職活動で活かせるTOEIC!企業が求める理由と嬉しい取得メリット!」
もちろん600点未満は履歴書に書いてはいけないという規則があるわけではないので、TOEIC500点代後半など、600点まであと少しという点数であれば、書いておいたほうがいいでしょう。
ただ最近は新卒でもTOEIC700点以上の高得点をアピールする人が増えています。
そういった中で低いTOEICの点数を書くよりも、履歴書に書いてアピールしたいのなら、600点以上を取っておくことをおすすめします。
まとめ
TOEICは日本の会社で英語力の証明書として使われていますす。
TOEICは英検など他の英語試験と比べると、試験を実施・採点するのがラクです。
また、一人一人の英語力を細かく判断できる、という利点があり、効率的な英語試験です。
日本社会で英語力が重視されていくのと連動して、英語力を見る標準指標となっていきました。
とはいっても、ただTOEICを受けたというだけでは、効果がありません。
就職活動で英語力をアピールするなら、TOEIC700点以上取っておきましょう。
英語を使う仕事につきたい場合はTOEIC800点以上がおすすめ。
もし平均点である600点に満たない場合には、あえて履歴書に書かないというのも手です。
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