使役動詞って使い方が良く分からないわ。
でも、人に何かをお願いする表現だからすっごく重要!
TOEICでも大事よ。
う。たしかに、言い方を間違えたらケンカになりそうね。
トラブルにならないように、押さえるべき動詞を5個、説明するわね。
使役動詞とは「~してもらう」とか「~させる」という意味の動詞。
人に物を頼む時に良く使いますし、テストでも大事です。
ただ知覚動詞と同様、文の作り方がややメンドウ。
超頻出の5つの使役動詞 have get make let help の使い方を、例文付きでわかりやすく解説していきますね。
使役動詞とは
まずは使役動詞について、もう少し詳しく説明します。
「~してもらう」「~させる」という意味で、知覚動詞と同様、第5文型を取ります。
第5文型:主語(S)+動詞(V)+ 目的語(O)+ 補語(C)
動詞はある程度決まっていますが、次のようなものがあります。
【使役動詞】
allow | 許可する |
enable | 可能にする |
force | させる |
have | させる |
help | 助ける |
hold | 保つ |
keep | 保つ |
let | させる |
make | させる |
persuade | 説得する |
require | 求める |
中でもよく使われるのは “have” “make” “let” “get” “help” の5個。
意味も用法も、動詞によって異なります。
have とか get が使役動詞っていうのは知っているわ。
ただ使い分け方がよく分からないのよね。
ひとつずつ使い方が違うから、メンドウなのよね。
ここから、スッキリするように説明していくわね!
5つの使役動詞の使い方
5つの使役動詞の使い方を説明していきます。
普通に使えるのが have または get、命令的な感じが make、許可系は let、そしてサポートしてあげるのはhelpと覚えておきましょう。
使役動詞 | ニュアンス | 作り方 |
---|---|---|
have | 普通 | ■目的語が物 have + 目的語 + 過去分詞 ■目的語が人 have + 目的語 + 原形 |
get | 普通 | ■目的語が物 get + 目的語 + 過去分詞 ■目的語が人 get + 目的語+ to 原形 |
make | 命令 | ■能動態 make + 目的語 + 原形 ■受動態 be made + to 原形 |
let | 許可 | ■let + 目的語 + 原形 |
help | 助ける | ■help + 目的語 + (to) 原形 |
使役動詞 Have の使い方
まずは have から。
目的語が物の場合と、ヒトの場合があります。
have例文:目的語が物
意味 | ~してもらう、~される |
---|---|
作り方 | have + 目的語(物)+ 過去分詞 |
I had my teeth checked.
「私は歯を検査してもらいました。」
目的語が物の場合、誰にしてもらったかは言わなくてOK。
なお「~された!!」と被害を表す意味でも使えます。
I had my money stolen.
「私はお金を盗まれました。」
have例文:目的語が人
意味 | (人)に~してもらう |
---|---|
作り方 | have + 目的語(人)+ 原形 |
I had my dentist check my teeth.
「私は歯医者さんで歯を検査してもらいました。」
目的語に人が入ると、その後の動詞は原形になります。
お金を払ったり、お願いしたりした結果、普通に何かをしてもらう時に使います。
頼まれた側に、その作業を行う「責任」が生じるような感じですね。
使役動詞 Get の使い方
つぎは getですが、これも普通に「~してもらう」という意味で使えます。
目的語が物の場合と、ヒトの場合があります。
get例文:目的語が物
意味 | ~してもらう、~される |
---|---|
作り方 | get + 目的語(物)+ 過去分詞 |
I got my teeth checked.
「私は歯を検査してもらいました。」
haveと同じように使えます。
have同様、「~された!!」と被害を表す意味でも使えます。
I got my bag robbed.
「私はカバンを奪われました。」
get例文:目的語が人
意味 | (人)に~してもらう |
---|---|
作り方 | get + 目的語(人)+ to 原形 |
I got my kids to clean the room.
「私は子供たちに部屋を掃除させました。」
ここが面倒な点ですが、getの場合は、動詞の前に “to” が入ります。
意味合いはhaveと同じ。
ただgetの場合には「説得して何かをしてもらう、させる」という場合にも使えます。
そのため、上記の文のように「子供に何かをさせる」場合は、getになります^^
なるほど!
have と get の意味は、ほぼ同じだけどちょっと違ったのね。
ええ。
ただ、どちらも強い意味はないわ。
強制的な意味になるのは、次のmake。
使役動詞 make の使い方
makeは一気に強制力がアップします。
make例文:能動態
意味 | (人)に~させる |
---|---|
作り方 | make + 目的語(人)+ 原形 |
Our boss made us work overtime.
「上司は我々を残業させました。」
これはほぼ命令ですね。
上司が部下に命じたり、先生が生徒に指示したりする場合などに使います。
普通に何かしてもらうというニュアンスはないので、使う時は注意が必要。
make例文:受動態
意味 | (人)に~させられる |
---|---|
作り方 | be made + to 原形 |
実は、makeが受動態になると動詞の前にtoが付きます。
Our boss made us work overtime.
「上司は我々を残業させました。」
⇩ 受動態
We are made to work overtime by our boss.
「我々は上司に残業させられました。」
それほど重要でもないですが、頭の片隅に入れておいてください^^
なぜ受動態になるとtoが付くのか気になるわ!
英語の1つの文の中には、核となる動詞は一個しかないの。
この文なら、madeが核となる動詞。
workは「原形不定詞」って言って、実は不定詞なのよ。
Our boss made us work overtime.
「上司は我々を残業させました。」
つまり本来はto不定詞にならなきゃいけないところを、原形になっているってこと?
そのとおり!
でも受動態にする時は、toを戻してあげるの。
We are made to work overtime by our boss.
「我々は上司に残業させられました。」
なるほど。
ここにtoがないと、”We are made work” になって分かりにくいわね。
文法ルールって、文を理解しやすく出来ているのよね。
それじゃ次にletにいくわね。
使役動詞 let の使い方
letはmakeと正反対にゆるやかなニュアンスがあります。
何かをするのを許可してあげる感じです。
let例文
意味 | ~させてくれる |
---|---|
作り方 | let + 目的語 + 原形 |
He let me use his car.
「彼は私に車を使わせてくれた。」
なおビジネスメールの最後によく入る言葉がこちら。
覚えておくと便利ですよ。
If you have any concerns, please let me know.
「何かご不明点あれば、おっしゃってください。」
let’sは言葉を丁寧に伝えられて、ビジネスでも便利よ。
たとえば、こんなふうに言うとやんわりと伝えられるわよね。
Please let me give you some example.
「いくつか例を挙げさせてください。」
「~させて。」というと、謙譲語っぽい感じがするわ。
英語でも、謙譲語ってあるのね!
使役動詞って表現の幅が広がるわよね。
それじゃ最後のhelpに行くわね。
使役動詞 help の使い方
使役動詞helpは、人が何かをするのを手伝う時に使います。
help例文
意味 | ~するのを手伝う |
---|---|
作り方 | help + 目的語(人)+ (to) 原形 |
He helped her carry the bag.
「彼は彼女がカバンを持つのを手伝った。」
helpの場合には、toが入ることもあります。
まとめ
今回は使役動詞を5つ紹介しました。
■使役動詞は「~してもらう」「~させる」という意味の動詞
■動詞の持つ意味によって意味が異なるので使い方に注意する
■よく使われる5つの動詞のニュアンスは次のとおり
have: 責任をもって何かをしてもらう
get: haveと同様。説得して何かをさせる時も使う
make: 強制的に何かをさせる
let: 何かをする許可を得る
help: 何かをするのを手伝う
前回解説した知覚動詞同様テストでも出ますし、会話でも便利なのでぜひ押さえておきましょう。
知覚動詞はこちらの記事が役立ちます。